夢というのはその人の心理の象徴的なものが多いですが、特に「泣く」夢というのは深いメッセージ性があります。
今回はその「泣く」夢を見たら、あなたが日常生活で考えておいた方がいいことをお伝えします。
泣く夢はあなたに大切なことを教えてくれる5つのメッセージ
眠りに落ちる瞬間が一番幸せ、という人は少なくありません。現実から完全に離れることができるのは、唯一眠っている時だけだからかもしれません。
そして、現実の全てから解放された時・・・あなたが見る夢には制限がありません。あなたの心理をそのまま表します。そこにはきっと大切なメッセージがあると思いませんか?
泣くことには多くの意味があります。
夢はもしかしたら、あなたの過去、現在、未来を1本の線で結びどこかの時間にスポットライトを当てて、何かを教えてくれるのかもしれません。
今回はあなたが夢の中で泣いていたら、どんな風に解釈をするかについてお話します。
1.自由と自己表現
キーワード: 制約
私たちは大人になると、子どものように感情を自由に表現する機会は極端に限られます。
もちろん人前で「泣く」こともだんだん少なくなるのですが、「泣く」行為そのものは非常に感情をストレートに表す行為であり、その感情は喜怒哀楽だけでなく、寂しさ、感動、虚しさなどの複雑な心模様も含まれます。感情的に非常に大きな信号となるものなのです。
でも、夢の中で繰り広げられる物語は自由で「制約」がありません。ですから自由に泣くこともできます。自由になった夢の中で泣けるということは、あなたは日常生活の中で、またはこれまでの人生において「泣く」ことを我慢する癖がついているのかもしれません。
〇もしあなたが夢の中で泣いていたら
・泣くことが今のあなたには必要
・感情を押し殺していないかを思い出させる必要がある
・あなたは泣いてはいけないと決めつけている
・泣いてしまうと頑張れないとあなたが決めている
・泣くことは子どもや弱い者がするものだとあなたが決めている
顕在意識が働かない夢の中では、純粋に必要なことやしたいことが繰り広げられます。あなたはいつの間にか心に制約をつけているとすれば、現実世界でできないために、あなたは夢の中で泣いているといえます。
原因や背景にピンとこなくても、泣くことがあなたには必要だと教えてくれている可能性があります。
2.本心の代弁
キーワード: 開放・発散
夢の全貌は覚えてはいないけれど、とてつもない悲しみにのまれて、大泣きして目が覚める、シクシク泣いて起きる経験がある人は少なくないと思います。
泣くことは「開放」や「発散」であることがあります。
・寝る前は考えてもいなかったことで泣いている
・我慢していたことについて夢の中で泣いた
・本当は泣きたかった
・色んなことが重なってどうしたらいいかわからなかった
日常生活で溜まった疲れやストレス、プレッシャーや傷ついた他人からの言葉や感情に対して、理性的に対処することは時として難しいものです。
人生の主人公はあなたですが、夢の中ほど自由で、中心的に、わがままに振る舞えることは難しいはずです。
人とのしがらみや、社会的な役割や立場から離れ、理性が届かない夢の中であなたが涙するとすれば、それはあなたの本心や本音が表現されているということかもしれません。
そして泣いた夢を見てが覚めたら、それだけ心が苦しかったのかと振り返ることや、泣いて起きることで、心が軽くなりえます。
この開放や発散が起きる時、夢の暗示は「好転反応」を意味します。好転反応とは、風邪をひいて熱が出た時、体内の菌やウィルスを撃退するために身体が発熱するように、快方に向かう前に起きる一時的に悪化するような症状や状態のことです。
泣くことは心を整理することになりますし、夢で泣き、泣いて起きれば、あなたには印象的な気持ちが残ります。日々の暮らしの中で、誰にも言えない、話す余裕がない時、ご自分のために泣いていいのです。
3.許しと自己愛
キーワード: 罪の意識、自己愛
何度も同じ場面を見る、記憶や想い出の追憶を夢で再体験することはありませんか?
私たちの脳は賢いもので、普段頻繁に使う情報は長期記憶に保持し、それほど重要ではなく、あまり頻繁に使わない情報は短期的に切り捨ててしまいます。
しかし幼少期の記憶や印象的な記憶は脳に染みついていて、ある時鮮明にフラッシュバックします。または、あなたが長年胸に秘め続け、解決の糸口が見えないことを夢で見せつけられることもあります。
それはトラウマであったり、今でも乗り越えられない感情の癖であったりします。これは泣くことが苦手な方、過去のことは封印してしまっている方には特に大切なことです。
・遠い昔の悲しかったこと
・恋人や配偶者との別離
・叶えられなかったこと
・いじめられたこと、孤独だったこと
・諦めてしまったこと、邪魔されてしまったこと
・愛されなかったこと、愛せなかったこと
意味はわからないけれど何度も同じような夢を見たり、夢の結末はいつも泣いて終わる、というようなことがあれば、そこには深い癒しが必要といえます。
これまでの行いがすべて正しく、善良なものであった人などはいませんし、それをいつまでもご自分に求めることは酷なことです。
昔のあなたはもしかしたら現実を変えるだけの力がなかったかもしれません。幼少期のあなたはきっと、ある出来事がショックで、同じようなことが起きた時、自動的にその時の感情が思い起こされるかもしれません。
どんな場合にせよ、過去は過去のことですし、その当時は全力ででき立ち向かっても、結果は納得いかないものだったかもしれません。
あなたの心に、誰かに対して自分が行ったことに罪悪感があれば、そこからご自分を開放する必要があります。もうその相手は目の前にいてあなたを責めているわけではありません。あなたの心が勝手に自分を裁いているのです。
そこで当時のあなたに対して意識を向けて当時のあなたがいたからこそ、現在のあなたがあると認めることが大切であると考えてみてください。
過去は時間を巻き戻すことができないけれど、それは烙印や黒歴史などではなく、今朝のコーヒーの淹れ具合があまり上手じゃなかったように、単なる事実だとすることができます、
ご自分のことになるとことさら否定的な言葉ばかりを口にしてしまうのであれば、あなたには自己愛が必要になります。
泣く夢は潜在意識、またはあなたの中にある子供の部分、インナーチャイルドの叫びであることが多いのです。
4.警告
キーワード: 限界点
私たちは何のために眠るのでしょう?疲れを取るためだけでしょうか、記憶を整理するためだけでしょうか?
あまりに疲れている場合、食事も趣味もせずに眠りに就いてしまう経験があると思います。一時的な現実逃避のために眠りに就く場合や、もう何も手がつかないくらい精神的に疲れている場合、実は普段起きている時でも感情を上手くコントロールできていないのです。
だから、もう何も見たくないし聞きたくないから寝るのです。
夢の中で大泣きしたり、人前で泣く夢を見たり、赤ちゃんのように何をしても泣き止まない夢を見るとすれば、あなたの心は悲鳴をあげていると解釈するべきです。
ストレスのあまり蕁麻疹が出る人もいれば、心が苦しくて過呼吸になる人もいます。泣くことを忘れて生活をしているうちに、心は限界点を突破し、決壊してしまいます。
そうなる前に私たちは夢を使って、泣くことを体現するのではないでしょうか。泣く夢を見て、逆に我に返ることになるでしょう。
そしてこのままのペースで生きていてはいけない、とあなたは心の声に耳を傾けるべきではないでしょうか。
5.自分からのメッセージ
キーワード:本当の自分
夢の中で泣いている自分を見て、あなたはどんな印象を受けるでしょうか。夢の状況によって、あなたの現在置かれている心境や継続している課題が見えてくるでしょう。
そしてあなたの心、更にいえば魂が、泣く夢まで見させて伝えたいメッセージがあると考えてみてください。
〇メッセージ
・本当はやりたいことがある
・人のことばかりを優先している
・本当は独りの時間を大切にしたい
・諦めたことをやり直したい
・本物の恋や愛を見つけたい
・過去・現在の自分を肯定したい
・今の環境を変えたい
・自分をもっと愛したい、活かしたい、表現したい
これらのメッセージは、あなたが状況や現実に合わせて自分のやりたいことを我慢や無視しているということです。一度に大きな変化を起こさなくても、自分の心に意識を向けて、できることから実現していくように夢は教えてくれています。
〇心の赴くままに選ぶ
・食べたいものを食べる
・行きたいところに行く、準備をする、計画を立てる
・仕事とプライベートを分けて時間を過ごす
・やらなければならないことと、すべきことを区別する
・したいこととできないかもしれないことを区別する
・夢で見たヒントをそのまま実行する
・感動して泣く
・瞑想、リラクゼーション、音楽、香りを使って心を安定させる
・したいこと、趣味、新しいことをする
意味深な夢を解釈し、そこから得たヒントを基に人生を実現するのはあなたの自由ですから、心のままにご自分を観ることができた時、その夢は叶えられるでしょう。
泣く夢はあなたに大切なことを教えてくれる5つのメッセージ
「泣く」ことはやはり非常に直接的な感情表現であり、あなたの心の中に抑圧しているものがあるという重要なサインです。
夢の中で解放することによってある程度まで溜まった感情は発散できていますが、これからの生活においてもっと自分の思うがままに生きなさいというサインなのかもしれません。