お葬式・・・それはこの世で一番特別な瞬間と言えるかもしれません。
これまで身の回りに当然のようにいた人がいなくなってしまい、それを自分に告げてくれる儀式・・・
改めてその人はいないんだと実感する。
そして、もし死後の世界があるのであれば、自分のお葬式を見る気持ちとは果たしてどのようなものなのでしょう?
今回はそのような特別な儀式である「お葬式」を夢の中で見たときのあなたへのメッセージをご紹介します。
我々の日常の世界でも特別な意味がある「お葬式」はもちろん夢の中でも特別な意味があるのです。
夢占い〜夢で体験する葬式から読み解く5つのメッセージ
1.葬式の意味
日本でいう葬式は元々「土葬」でした。「葬る」という言葉は「土に還す」という循環を表し、人間さえも植物や木々と同じく、肉体は朽ちた後には自然と一体化するという考えから生まれました。
葬式は肉体から魂を解放する祝福、修行である今世から卒業し、あの世へ帰るための禊ぎ、五感で死を実感するため、など沢山の役割があります。
生きとし生けるものには寿命があり、肉体が朽ちてしまう前に死という節目を厳かに迎えるため、葬式は大切なものとされています。
それだけ大切な儀式が夢の中で見た時、あなたはどんな気持ちになるでしょうか?その葬式を夢の中で見たときの気持ちが、今のあなたの状況にダイレクトに反映されています。
2.精算と決別
人間の肉体はとても不思議なものです。精妙に作り込まれた仕組みと循環で動き回り生きています。しかし一度身体の一部が壊れてしまうと、眼を開けることも話すこともできなくなり、最後には冷たくなって、ただの器となってしまいます。
時間を重ね、作り上げられた身体が死を迎えるということは、大変意味深いもので、自分が認識しているこの世界が終わることを意味します。
それはこの世で学ぶべきことを終えたということであり、自分が経験してきたことを精算する瞬間・・・そして自分のこの世界観とのお別れの瞬間でもあります。
お葬式はそのような自分の人生の中で決定的なものとの離別を表すことが多いとされています。
・障害・問題・悩みが解決する
人間は何事にも区切りをつけることで、より前向きに、肯定的に生きていくことができます。動かない肉体が葬られる夢は、1つの段階・ステージが完了したことを暗示します。
・過去・人間関係の清算
病気やケガは時間が経て癒えるものが多いのですが、その時のショックや哀しみは、肉体よりも癒えるためにより時間がかかるものです。
また昔の恋人や思い人について、またいじめられていた経験、トラウマになるような人間関係があったとすれば、その当時の自分や関わった人の葬式を夢に見ることによって、決別や精算を暗示します。
・現状のあなたの願望と前兆
夢の内容は、現在の時間軸を中心として繰り広げられることが多く、それは今のあなたの視点で体験するからです。夢で行われる葬式は1つを終わりにし、新たに何かを始めることを表しますが、いい加減終わりにしたい!というあなたの願望とも解釈できます。
一方でいつかのタイミングで、あなたの人生の節目を迎え、生活スタイルや価値観がガラリと変わることを暗示します。そのような人生のシフトを葬式が前兆として見ることで、ご自分の周囲と気持ちの変化が徐々に表面化するのを実感することがあるかもしれません。
3.誰の葬式?
夢ではテーマの主人公や強く印象に残る人物がカギを握るため、夢の中の葬式が誰の死であるかが肝心です。
・自分の葬式
あなたは今までのサイクルを終え、新たに挑戦する、心機一転して新しい自分を生きることができるようになります。またそのような時期を迎え、準備が整いつつあることを表し、胸に秘めた願望や夢を叶えるために、再出発するタイミングにあることの暗示です。
・肉親・家族の死
人は必ず死を迎えますが、近親者の死は大変にショックです。生まれてからの時間を供にしてきた家族が亡くなることは、あなたの芯の部分を炙り出します。
家族の死は、独立心、自立心、愛情の実感を暗示します。これまで守ってくれていた家族の存在をなくなってしまうことは、確かに言葉に表現することができない程の哀しみをもたらします。
しかしそこから両親や祖父母が乗り越えてきたように、あなたも家族を見送ることで強く逞しく生きる覚悟を持つことができます。自分の人生をしっかりと生きるためには、失うことを転換することが大切だという暗示です。
・恋人やパートナーの死
もしかしたらあなたとお相手の間柄がステップアップする局面にきているかもしれません。はたまた運命の人に出会うために、今お付き合いしている人とお別れすることになることになるかもしれません。
絆を深める仲の人の死は、結婚、出産、家の購入など大きな決断を暗示します。
・友人・知人の死
あらゆる人との繋がりには意味があります。友人や知人の死は、親しい人と突然疎遠になる、信頼していた人から裏切られる、人間関係に変化が表れることを暗示します。
・知らない人の死
他人の死の方が冷静に受け止められることが、薄情というわけではありません。全くの赤の他人があなたの人生から退場すれば、新たな出来事が起こることを暗示します。
それがあなたを阻んでいたものがなくなり、運気が上がる、新しい出会い、求めていた夢や目標が見つかるなどの幸運が運ばれてくると解釈できます。
・明晰夢・リアルな夢
私たちは時として第六感とまではいかなくても、直感や虫の知らせ、勘が働くなど、感覚器官を介さずに先を見通すことが突然起こります。
夢の葬式の細部、誰と誰がこんな会話をしていた、あなたの立ち位置や一部始終を把握するなど、いつもよりもはっきりとした夢を見ることが稀にあります。
正夢はふとしたタイミングで、未来を予知するかのようにその場面を体験することです。こうした場合はあまり不安がらずに過ごし、誰にでもベラベラ話さないようにしてください。
4.どんな葬式?
夢のテーマが死だからといって、哀しみだけを表すわけではないことは明白です。
ネイティブアメリカンには「あなたが生まれた時は、みんなが笑っていた、あなたが死ぬ時はみんなが泣いてくれるような、そんな人生を歩みなさい」という言葉があります。
黙って厳粛な時間を過ごすことだけが、故人を偲ぶことではありません。それまでの人生で故人が達成してきたこと、人として、親として、個性を活かして生きてきたことを讃える意味を込めて、泣いて笑って、個人の死を受け入れることが大切です。
夢の中の葬式の雰囲気が心地の良い、晴れ晴れとしたものであれば、あなたにとって良い夢といえます。しかし葬式の会場の雰囲気がドロドロとしている、悪意や負の感情で充満しているようならば、目が覚めたら極力落ち着いて過ごす方がよいでしょう。
人間関係でトラブルに巻き込まれる、あなたの言動が誤解される、人を傷つけるなど好ましくない予兆を表しているかもしれません。
5.夢の後、始めること
葬式は故人のために盛大に行うものだと考える方は少なくないかもしれません。誰にも平等に死は訪れ、一人また一人と見送ることで人生と時間の流れを噛みしめることになります。
夢のテーマが葬式である場合、あなたは人生のおいて区切りや節目を迎えていることを意味します。葬式や故人の姿を目にすることは、新しい自分や人生の始まりを視覚的に認めるということです。
夢の様子や登場人物によって、目が覚めた後の後味は異なり、あなたは今のご自分に対してどのような気持ちになるかが大切です。
それまで我慢を積み重ねるだけだったのか、言いたいことも言えず、傷つくだけだったのか。はたまた目標が実を結ぶまで頑張り続けているのか。
これまでの全て経験や出来事が今のあなたを作り上げていますが、その中で重要なのは、その時々であなたが何を思い、何を選び、何を決断してきたかです。
夢は制限のない自由な、素直な物語を語ります。また混乱した感情や思考をスパイスとして、あなたの願望や状態、これからのあなたの方向性を暗示することもあります。
夜眠りに就く前に自分にこう語りかけてみましょう。
「今夜は私が望んでいる自分を見せてください」
目が覚めてすぐに、夢の内容をノートに書き、自分の潜在意識が何を働きかけるのかを記録していく「夢ノート」を作ることで夢を見やすくなるといわれています。
誰かにあなたの人生を断定してもらっても、あなたは腑に落ちないはずです。それならばあなたがご自分の感受性で、ご自分に素直になり、ご自分に必要なことをご自分の中から引き出すために夢を参考にすることをお勧めします。
現実も未来もあなたが何を選ぶかによって枝分かれし、どこにも答えはありません。それよりもあなたが最良だと思う価値観、思想、思考、心の在り方で、ご自分に嘘をつかない生き方をする方が有意義で、ご自分の人生に責任を持っているといえます。
夢はあなたに語りかけます。
あなたが本当に望むもの、またそれを実行すべきこと。あなたに本当は必要なもの、しかしそれができていないこと。
あなたは知らず知らずのうちに、自分の身に何が起きるかを予見し、心や潜在意識はその準備をしているのです。
心を楽にして、夢を信頼してみてください。そしてあなたが自分の心に素直に従う時、あなたが最良の選択をする時、その夢たちは叶えられるのではないでしょうか。
夢占い〜夢で体験する葬式から読み解く5つのメッセージ まとめ
1.葬式の意味
2.精算と決別
3.誰の葬式?
4.どんな葬式?
5.夢の後、始めること