「苦しい時の神頼み」とは、よく言ったもので、人は自分の力ではどうしようもないと思った時に、無意識に神様にお願いをしてしまうものですよね。
あるいは、急な思いつきで神社に参拝をして、幸せになろうと思ったりすることもありますよね。
日頃の行いが良い人は、そんなピンチにも神様は聞く耳を持ってくださるかもしれませんが、日頃の行いが悪い人は、神様にスルーされても文句は言えないかもしれません。
せめて、年に数回しかすることのない参拝だけでも、正しい作法をしようと心に決め、神様にお願い事をして見ませんか?
神社にお参りして幸せになろう、7つの正しい参拝作法
その1.鳥居をくぐる時、参道を歩く時の注意点は?
神社の玄関、すなわちそれが鳥居な訳ですが、私たちは神様の領域に入る時に、無遠慮な振舞いで、土足でドカドカと入り込んでしまっていること、多くないですか?
正しくは、まず鳥居の手前で、服装の乱れを整えます。それから、裸足になるわけにはいかないので、靴は履いたままにはなりますが、せめて「失礼します」という気持ちで、鳥居をくぐる前には一礼しましょう。
鳥居から一歩踏み出すとそこは、参道と呼ばれる神聖なエリアとなります。参道の真ん中は神様のエネルギーが通るところなので、私たちは参道の端を通るようにしましょう。
鳥居をくぐる際には、右側を通る場合は右足から、左側を通る場合は左足からという、決まりがあるそうです。
そして、心のマナーとして大切なことは、神社内に入ったら騒いだり、大きな声を出したりするのはやめておきましょうね。
神社の多くはパワースポットですから、清らかなエネルギーを吸収できる場所でもあります。
自分の内面と対峙するような気持ちで、静かに歩きましょう。
その2.手の洗い方(手水の作法)
続いて、神社には必ず手水舎(ちょうずや)と呼ばれる手洗い場所があります。ここでの作法も、ちゃんとありますので、覚えておきましょう。
1.まず、柄杓(ひしゃく)を右手に持ち、左手を清めます。
2.次に左手に柄杓を持ち替え、右手を洗います。
3.再び右手に柄杓を持ち、今度は左手に水を受けるように注ぎ、口をすすぎ清めます。
(この時、決して柄杓に直接口をつけてすすいではいけません)
4.口から水を出すときは、左手で口を覆うようにして隠しながら出しましょう。
5.左手にもう一度水をかけて、清め直します。
6.最後に、柄杓を立てて残った水で柄杓の柄を清め、元あった場所に戻します。
※この一連の動作を最初にすくった水だけでやり収めましょう。何度も水をすくうことはしないように注意してくださいね。
その3.鈴の鳴らすのとお賽銭を入れるのはどっちが先?
一般的には、お賽銭を入れる方が先です。
そして、お賽銭を入れる時は、決して投げ入れないようにしてください。たまに、レジでおつりを貰う時に投げるように渡してくる人がいますが、気分が悪いものですよね。
それと同じことになるので、お賽銭は、そっと賽銭箱に入れるように心がけましょう。
それから鈴を鳴らすのですが、鈴には呪力があると言われており、拝殿で鈴を鳴らすのは、お祓いの意味があるからなんだそうです。
何度もジャラジャラ鳴らす人がいますが、意味がありませんし、神様の印象も良くないようなので、一度だけ鳴らすように意識しましょうね。
その4.正しい参拝方法
神殿前では、姿勢を正しましょう。そして、参道と同じように真正面に立つことは控えます。(初詣や参拝客が多いときは仕方がない場合もあります)
静かにお賽銭を入れ、鈴を鳴らします。
それから、2礼2拍手をします。(90度の礼を2回してから、胸の前で2回拍手をし、最後もう一度、90度の礼をします)
※拍手(はくしゅ)は(かしわで)とも呼び、鈴と同じく邪気を払う意味合いがあり、神様を呼び出すサイン(挨拶)ともなっているそうです。
ここでの心のマナーですが、「お願い事」ではなく、「誓い」をするのが良いそうです。
神様に伝える内容は、
1.自分の名前と住所
2.神様への感謝の気持ち
3.「誓い」をする(例えば、勉強を一生懸命頑張りますなど)
これらを心の中で願ってから、最後に一礼して参拝を終えます。
帰る時も、もちろん参道の端を通り、鳥居をくぐる時には神殿に向かって一礼して帰りましょう。
その5.参拝する正しい時間ってあるの?
参拝をするにあたって正しい時間帯については、「絶対にこうでなければならない」というものはありません。
神仏に関わるようなことは午前中に済ませるものだという考えもありましたが、一般的には、日没までに済ませるのが良いとされているようです。
大晦日や祭りの時以外では、日の出の頃から、お昼の3時ぐらいまでに済ませるようにしましょう。(場所によると、夕方の5時には閉まってしまうところもあるようです)
その6.おみくじの心得
神社に参拝をした後、おみくじを引くこともあると思いますが、ここでも心のマナーがありますので触れておきますね。
おみくじは占いと思われがちですが、これは「神様のメッセージ」を受け取るものとして捉えましょう。
何気なくおみくじを引くのではなく、参拝の時に、「今日は○○についてお言葉を頂きたいので、おみくじをひかせて頂きます」などとお願いしておきましょう。
そして、出た結果は「神様からのメッセージ」となりますので、例え悪い結果が出たとしても、何度も引き直したりすることのないようにしてください。
おみくじを境内に結んで帰ることも、あまりよくない風習と言われているそうです。
その7.お礼参りの必要性について
そして、忘れがちなことですが、参拝をしたのち、お願い事をしたらもちろんのこと、お願い事をしていなかったとしても「お礼参り」をすることをお勧めします。
もし、願いが叶わなかったとしても、それは神様の責任ではなく自分の至らなさだったのかもしれませんし、もしかしたら神様がそれを叶えない方が良いと判断したことなのかも知れません。
ハッキリとした願い事、例えば安産祈願や合格祈願をした場合のお礼参りは、遅くても1年以内にするようにしましょう。当事者が来れない場合、家族が代理でお礼参りをしても良いそうです。
お願い事を特にしていなかったとしても、日々の感謝を定期的にできるような、心に余裕が生まれる習慣を身につけたいものですよね。
【まとめ】
正しい参拝方法について、いろいろ調べてみましたがいかがでしたか?
幸せになるために神社にお参りすることはとても良いことです。特に、「お願いをしに行く」のではなく、「自分の誓いを表明しに行く」つもりで参拝することが、とても良いことなのです。
神様は努力をする人、控え目で気遣いのできる人がお好きなようです。
それは私たちも同じことですよね。ガサツで遠慮の無い、お願い事ばかりする人の言うことなんで、聞きたくありませんものね。
※ここに書いたことが、すべての地域や神社のマナーや作法ではありませんのでご注意くださいね。
神社にお参りして幸せになろう、7つの正しい参拝作法 まとめ
その1.鳥居をくぐる時、参道を歩く時の注意点は?
その2.手の洗い方(手水の作法)
その3.鈴の鳴らすのとお賽銭を入れるのはどっちが先?
その4.正しい参拝方法
その5.参拝する正しい時間ってあるの?
その6.おみくじの心得
その7.お礼参りの必要性について