創世紀に生じた現実創造の暴走は、地球を中心として全宇宙に及ぶ歪みを引き起こしました。それを癒すべく地球へ降り立った派遣団たちは、輪廻転生によって本来の自分たちの目的を忘れ去ってしまい、いつの間にか地球の歪みを癒すお役目を背負った派遣団の一員であるナンマ・ハニを、他の派遣団のメンバーたちが妨害するようになってしまいます。そんな中、ペルゼブブという別の集団が動き始めます。
ペルゼブブ始動
二極化する地球・・・
ヒロキ:前回までは、地球を癒すお役目を背負って地球に降り立ったナンマ・ハニだけど、ナンマ・ハニとともに地球に降り立っていながら、輪廻転生によって記憶を失ってしまった派遣団の他の仲間によって、足を引っ張られるようになったと言うストーリーだったよね。
グスタフ:そうだね。
ヒロキ:でも、ナンマ・ハニとともに地球に降り立った派遣団の一人であったウル・バウは、万が一のために、ナンマ・ハニと同じような能力を持った呪術集団を用意していた・・・しかし、ウル・バウが地球で輪廻転生を経験することにより、本来の自分の目的も、その呪術集団のことも忘れてしまった。
グスタフ:そうそう。
ヒロキ:結果として、記憶を失ったウル・バウとその呪術集団とのつながりも絶たれた。でも、ウル・バウも当初からそのような状態は予測していたので、その呪術集団に自分の指示がなくても動き出せるような設定をしていた。結果として、その呪術集団は独自の判断で動き出したと・・・
グスタフ:大体そんな感じだね。
ヒロキ:その後、その呪術集団はどのような行動を起こしたの?
グスタフ:前回話したように、ウル・バウは万が一のケースに備えて、あらかじめこの呪術集団に「どのように動くべきか」をインプットしていた。したがって、ウル・バウからの指示がなくても、この集団はインプットされていた指示に従って動くようになっていたんだ。
ヒロキ:その指示とは・・・
グスタフ:「歪み始めた地球の清浄化」だね。
グスタフ:地球から始まった歪みの原因は、先に地球に降り立った者たちが、現実化するまでのスピードが遅い地球での環境に我慢できず、無理やり力付くで物事を押し進めようとしたことが原因だった。
ヒロキ:そうだったね。(詳しくは「グスタフの黙示録・第3章 〜歪みを正す使者となったクローン達〜」参照)
グスタフ:つまりエゴによって力づくで「奪い取る、打ち負かす」だったので、それは「想像し、現実化を受け入れる」と言う「創造の根本的な原則」とは反する行為だった。
ヒロキ:そうだね。目の前にいる「打ち負かす」相手ですら、過去の自分の思考の結果として呼び寄せたものだからね。過去の自分の思考の結果として創造したものを力づくで否定する・・・
グスタフ:この「創造の原則」とは根本的に矛盾した行動をしてしまう彼らのエゴこそが、地球を歪めている要因であることは一目瞭然だった。
ヒロキ:うん。
グスタフ:したがってその呪術集団の目的は、そのようなエゴに任せて暴れ回るものたちの「一斉排除」になった。
ヒロキ:まあ・・・理屈としては、わからなくもない・・・
グスタフ:そして、それは「不良人種を排した上での、優良人種の確保」という目的になったんだ。選ばれたものだけが残るべきだと・・・
ヒロキ:ただ・・・「死」は地球だけの条件であり、例え不良人種であっても存在しているものを根本的に消すことはできないよね?
グスタフ:もちろん、彼らを抹殺するわけではない。ただ、地球には「死」以外にも特有の性質があった。
ヒロキ:それは・・・?
グスタフ:エゴに任せて暴れまわっているものたちの影響なのか、地球の中でも次元が二分化しつつあったんだ。
ヒロキ:え?
グスタフ:地球という一つの惑星の中に居れば実感できないかもしれないけれど、地球はブラックホールがたくさん存在する地帯の中にあるんだ。君たちの場所から見れば、遠く離れたところにブラックホールがあるように見えるかもしれないけどね。
ヒロキ:ほう・・・
グスタフ:ブラックホールというのは、わかりやすく言えば「創造が終わった燃えかすが収集され、新しくリサイクルされていく」、その燃えかすを集める入り口がブラックホールなんだ。
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:ブラックホールはそもそも「創造が終わったものが吸い込まれている場所」なので、動きがない。重い。時間の概念も重くなり、ほぼ変化がなくなってしまう・・・
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:そのような空間というものは、「創造の軽さ」がない。創造するためには「柔軟性」が必要なんだけど、それがない。
ヒロキ:そうだね。
グスタフ:そして、エゴに任せて暴れ回るものたちが跋扈(ばっこ)する地球の一部の地域は、もちろん創造の原則から反しており、いつの間にか創造の「軽さ」がなくなり、ブラックホール同様の状態になっていたんだ。
ヒロキ:へ・・・?
グスタフ:もちろん、地球に住んでいる君たちから見れば、物理的に違いはないように思える。しかし、地球の一部がブラックホール化していくことにより、地球の中で「創造の次元の領域」が完全に二分化されつつあるんだ。
ヒロキ:それは、バシャールとかが言ってることかな?
グスタフ:あなたの世界でそのようなことを伝えている人がいるなら、同じようなものなのかもしれないね。
グスタフ:例えば、工場の中で1日中同じ作業をしていたら、人によっては「時間の進み方が遅い」ように感じるかもしれない。そして、そのように感じる人の毎日は動きが少なく、明らかに「創造の動きが小さい」と言えるんだ。これがブラックホール化と言えるね。
ヒロキ:そうなんだ・・・
グスタフ:そのような工場の作業でも「楽しめる」人にとっては、それはブラックホール化ではないんだけどね。
グスタフ:「創造」って「軽さ」なんだよ。自分にはできるとわかっているし、そこから起こす行動も楽しいものになるとわかっている・・・次から次へと軽やかに動く・・・
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:でも、「エゴに任せて暴れている」人たちには、その軽さがない。なぜ? 力づくで動かないと「自分にはできない」と思っているから。自分の本当の力を信じていないんだよね。そんな人たちの行き着く先は・・・
ヒロキ:どんどん、重くなっていくよね。
グスタフ:そのような信念のもとに行動を起こしている人は、その行動によってその信念をどんどん固めていく・・・そして、それはその人にとっていずれ「絶対的な真実」となる。
ヒロキ:「いつも力づくで奪い取らないと、自分自身の力では理想的な世界を創造できない」・・・と。
グスタフ:この人たちは「自分の理想的な世界」なんてあるとは思っていない。思っていないから、絶えず奪い取り続ける・・・
ヒロキ:・・・。
グスタフ:でも、彼らはそれを繰り返すことによって、むしろ自分の動きが遅く、重くなってきていることに気がついていない・・・力づくで奪い取り続け、その中でもどんどん自分の世界は思い通りに動かなくなっていく・・・なぜならその行動の根源にあるのが「奪い取らないと、物事は自分の自由にならない」という思いだから。
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:そして、その人たちが地球で一生を終えると・・・それまでの一生で固めてきた「自分の信念」にふさわしい環境に再び生まれ落ちることになる。自分の中にある要素と合致しない環境には行けないからね。
ヒロキ:・・・。
グスタフ:エゴに任せて動くものは、その要素がさらに強い環境へとどんどん輪廻転生を繰り返す・・・それは「ますます物事が思い通りに運ばない世界」だ。結果として、「思い通りに創造していく」者たちの領域と、「どんどん身動きできなくなる」者たちの領域に、地球は二極化していくことになるんだ。
ヒロキ:本当にそうなるのか・・・
グスタフ:これは単なる「観念論」ではないよ。実際に自分のやりたいことをどんどん実現していく恵まれた立場の人たち・・・それに対して、どんどん搾取され日々の生活に精一杯の人たち・・・現実的にあなたたちの社会でもこの二分化が起きつつあるじゃないか。
ヒロキ:そうだね・・・
グスタフ:これが、その呪術集団・・・つまり、ペルゼブブが目指したことなんだ。要するに、エゴに任せて暴れまわっている連中を管理して、地球のブラックホール側に押し込んでしまおうと。
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:ただ・・・そのペルゼブブと言えども、認識が甘かったのか・・・最終的には彼らが独断で「優良人種」とそうでない人たちを勝手に切り分けていくことになるんだけどね・・・
ヒロキ:そうなんだ・・・
きっかけとなったヒーラー
ヒロキ:結局、彼らはどのようにして地球にやってきたの?
グスタフ:全てが試行錯誤であったナンマ・ハニたちとは違って、彼らはできる限り用意周到な形で地球にやってきた。すでにナンマ・ハニたちという前例を見ていたので、彼らにとっては当然のことだった。
ヒロキ:それは・・・?
グスタフ:彼らが慎重に選ぼうとしたのは「自分たちが生まれ落ちる環境」だった。その環境によってはナンマ・ハニたちの二の舞になることがあり得る。
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:ちょうど、そこへやってきたのが地球にいるある女性からの交信だった。
ヒロキ:ん・・・?
グスタフ:その女性の息子は、当時としてはずば抜けた能力を持ったヒーラーだった。カリスマ性も併せ持っており、エゴにまみれつつあった地球を変えていく潜在能力は十分にあったと言っていいと思う。
ヒロキ:ひょっとして・・・
グスタフ:その人物はあなたが想像している通りの人物だ。実は彼も派遣団の一員だったが、クローン(ナンマ・ハニ)とは違って、「地球を癒す」お役目を直接的に背負ったキーパーソンではなかったためか、他の派遣団の者たちとはうまく距離を取って輪廻転生していた。
ヒロキ:・・・!
グスタフ:そのおかげで彼は派遣団の他のメンバーたちの「私利私欲」に巻き込まれることがなく、比較的スムーズな形で人々を癒し、導いていくことができたんだ。
ヒロキ:そうだったんだ・・・
グスタフ:しかし・・・結局彼一人では、導いていくお役目は大きすぎた・・・結果として、エゴまみれであった人たちに翻弄され、その後の結果はあなたたちが知っている通りだよ。
ヒロキ:うん。
グスタフ:実際のところ彼は死んだわけではない。でも、少なくとも公には彼のヒストリーはそこで終わってしまっている。
ヒロキ:うん、僕たちの間でもいろんな諸説があるよ。
グスタフ:息子の望みが途中で潰えてしまったこと・・・その女性にとっては大きな失望となった。自分の息子こそは愛と平和の光をもたらしてくれると思っていた・・・
グスタフ:そして、その後・・・彼女にできることは「祈る」ことしかなかった。今度こそは光と愛をもたらすことができますようにと・・・その祈りは交信という形でウル・バウの呪術集団のもとへ届いたんだ。
ヒロキ:そうだったんだ・・・
グスタフ:実は彼女も元はと言えば、派遣団のうちの一人だった。なので彼女の祈りは、本来受け取るはずだったウル・バウからの「出動要請」と比べても、それほど違和感があるものではなかった。
ヒロキ:・・・!
グスタフ:結局、彼女はその後に6人の子供たちを産んだ・・・。そして、その6人の子供たちこそがウル・バウの私設呪術集団のうちの6人だったんだ。
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:ただ、彼ら6人はウル・バウやナンマ・ハニたちとは違い、最初から明らかに統率が取れていた。6人全員がウル・バウの作り出したクローンであり、彼らの目的はただ一つ、「地球の浄化」しかなかった。
ヒロキ:だろうね。
グスタフ:さらに彼らは、全員が一人の女性から生まれたこともあり、そのあと幾度かの輪廻転生を繰り返しても、全員が比較的にお互いから近い距離に生まれた・・・その点でもウル・バウたちとは結束力が違っていた。
ヒロキ:なるほど・・・
グスタフ:ただ・・・彼らの「地球浄化」も結局は、当初の目的とは違った方向へと向かっていくことになる・・・
ヒロキ:・・・。
ようやく地球へと降り立ったウル・バウの私設呪術集団たち・・・次回は彼らがどのように地球で活動していくのか・・・に焦点を当てていきます。
この記事は グスタフの黙示録・第8章 〜二極化し始めた地球・降り立ったペルゼブブ〜 です
次の記事は グスタフの黙示録・第9章 〜始まった選民主義〜 です
この記事の前の記事は グスタフの黙示録・第7章 〜後から現れた刺客たち〜 です。