人生のふとした時に、虚しさで途方に暮れることがありませんか？「無力でいたたまれない」「自分と向き合うことに耐えられなくて寂しい」人間は産声を上げた瞬間から、自分の人生を歩みますが、それは生涯を全うするまでの「孤独」が始まった瞬間なのです。
でも、孤独や寂しい気持ちは後々の喜びに変えることができます。今回ははそんな方法をお伝えします。

孤独や寂しい気持ちを喜びに変える７つのテクニック

あなたは決して一人で生きることはできません。しかしあなたの人生はあなただけのものですから、結局は自分で考え、決断し、行動しなければいけません。
どんなに周りの人が手を差し伸べようと、決断し行動を起こすのはあなた自身です。それは『孤独』であると言えるかもしれません。

でも、その孤独な時が自分の人生を決める時が多いとも言えるのです。孤独の捉え方を今一度、見つめ直してみませんか？孤独とはあなたのこれからの人生を決め、あなたを成長させる特権なのですから。

1. 孤独を解釈する
私たちが孤独という言葉を使う時、どうしてもネガティブな意味合いを強く感じます。しかしこんな言葉を目にすると、孤独のイメージは違って感じられませんか？『孤高の天才』、『自立している』、『独立している』

孤独は他に頼ることなく、自らの存在を保っている『状態』といえます。周りの支えは確かにありますが、立つのはあなたです。あなたは孤独であるという状態に不快感や恐怖心を持ってはいませんか？

あなたが孤独であることは、あなた自身が人生の主人公であるということです。途方に暮れる時や寂しい気持ちでどうしようもない時、孤独だから惨めだ、寂しいなどと考えなくてもいいのです。

あなたが虚しさや寂しい気持ちに襲われる時は、普段は考えない孤独に立ち戻る機会です。それをネガティブに捉えると、怖れや不安にコントロールされてしまいます。必要以上に思い詰めないでください。
孤独を見つめる時はきっと、立ち止まる必要がある時なのですから。

2. 肯定的に受け止める
私たちは是か非かで物事を判断し、いつの間にかその習慣に慣れてしまっているように思います。そしてその姿勢を変えるのは、大変難しいですよね。孤独で心がマイナスに傾き過ぎる時は、私たちは感情をコントロールできなくなります。

ここで質問ですが、今の状態は不快極まりないとしても、あなたの人生において「無駄な状態」でしょうか？それは無駄な時間ではなく、貴重な経験だとはっきりと申し上げます。

ヘレン・ケラーの言葉をお借りしますと…
『障害は不便ですが、不幸ではありません』
一時の挫折や精神のバランスの欠如は、当事者にとって大変辛いものですが、それは後に生きる糧になり得ます。

今を絶対視し、過去や未来を投げ出す必要はありません。今の状態に対する「解釈を真逆に捉える」ことも可能です。次の例のように、孤独な体験の結末を逆転して思い描いてください。

・あの時誰かにも頼ることができなかったから、自分を奮い立たせることができた
・あの時がどん底だとしたら、今は幸せだ

孤独を考える時、肯定的に受け止めてください。そうすることがあなたの孤独は不幸なことだと「決めつけない」ことができます。全てはあなたの解釈で人生の景色は変わるのです。

3. 環境を一時的に変える

私たちにとって旅、引っ越しや転勤をすることは、新しい刺激を与えてくれます。もしあなたが今の場所から離れることが可能な場合、『一時的に』身の置き所を変えることをお勧めする理由が２つあります。

１）身の回りの環境を一変することで、習慣や人間関係などの日常の景色が変わります。そうすることで心に負担をかける原因を減らします。

２）普段と違う環境に身を置き、それに慣れようとすることで、今の問題や感情を一旦保留することができます。

臨床心理学の分野に限らず、内臓ガンなどの病の場合でも、急激な環境の変化は劇的な効果をもたらします。一度同じ場所に留まることをやめ、あなたが懐かしいと思う場所、昔住んでいた場所、一度行ってみたかった場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。

４. 自由を知る
環境を一時的に変えることや、あなたが心の赴くままに動くことであなたの中で変化が起き、「あなたは何をしてもいい」ことに気がつくタイミングや瞬間があります。

・何を食べてもいい
・何を見て回ってもいい
・知っている誰にも迷惑をかけず、口出しされない

それはあなたにとって「選択の自由」です。私達の思考や感情は習慣によって固定化されることが多いのではないでしょうか。

私たちはルーティーンワークや人間関係を優先するあまり、自分たちのことを後回しにすればする程、心が不健康になるものです。

孤独によって与えられた自由が私たちの選択の自由を広げてくれて、そこから人生が劇的に変わることがあります。
そしてそれが「自分が本当に何をしたいのか」や「自分の欲求に素直になる」ことに気づかせてくれて、自分を大切にすることにつながるのです。

・あなたが美味しいと思う食事をする
・あなたの心が洗われると思う静かな場所へ行く
・あなたが好きでやめてしまったことを始める

あなたは自由だということを思い出すことで、あなたにはしたいことやできることに再び気づくことができるのではないでしょうか。

５. 自然の流れに身を委ねる
あなたの心が忙しさや人との摩擦や、寂しい気持ち、自己否定でどうしようもなくなる時は、自然を「体感」することで視野を広げることができます。自然が教えてくれることに「心を傾けて」いますか？
自然そのものや食物をはじめ、星座や天体、天気、生命が溢れるこの地球で、私たちは自然に生かされています。

ひとたび私たちの視野を狭くなれば、

・衣・住・食があって当たり前
・自然界からの恵みは使って当たり前

という思考や振る舞いになってしまいがちですよね。

大自然の中に身を置き、自然の美しさが目の前に広がると、私たちは自分たちの存在の小ささに気づかされます。それは感動であり、畏敬であり、感謝の心ではないでしょうか？自然と真に向き合う時、自分を卑下することなど通り過ぎ、あなたの心は励まされ、感動で震えることでしょう。

今日も空は様々な表情を見せてくれますし、太陽や月、星々は確実に時間の流れを教えてくれます。山登りや、海を眺めること、何時間も夜空を眺めることなどが「あなたの傍に自然は変わらず存在してる」という事実を教えてくれます。

「また一日を始めることができる」
「また一日を終えることができる」

そんな思いを体感するために大自然の中に出かけましょう。「体感と体験」が何よりの刺激であり、憩いといえます。何も言わない自然の姿は、あなたを責めることや追いつめることは絶対にしません。

自然とともに生きる私たちにとって、自然に寄り添う心を持つことは、心の支えになるのです。どんなことがあっても、自然の流れのように慌てず騒がず、時には自然の中で自分を再確認することで、あなたの心は癒されることでしょう。

6. 人の孤独を見る
私たちは自分の内面は嫌というほど見せられますが、他人の内面を簡単に覗くことはできません。あなたは周りの人とは全くの別人であるからこそ、尊敬や憧れ、怒りや悲しみ、喜びや愛しさなどあらゆる感情が生まれます。

もしあなたが自分の孤独や寂しい気持ちと対面することに疲れたなら、人の孤独を見てみることをお勧めします。芸術作品や創作品に限らず、昨今では自己表現をする手段が増えています。アートに秀でている方の作品に、衝撃や感動を見つけることは発見であり、共感です。

あなたと似ている感覚を持つ人と出会うと、あなたはより深くその人のことを知りたくなりませんか？自分から離れて人の孤独に触れ、感動を覚えることや心をかき乱されること、興奮を覚えることで、人の孤独の中に人生の「指南」を見つけることができるかもしれません。

７．孤独を昇華する
孤独が生み出すものは、時として人の人生を変えることになり得ます。それを人は才能やギフトと呼ぶのではないでしょうか。
他人が孤独を生かして作り出した表現を、あなたも作り出すことができます。孤独を使って世のため人のために貢献できるのです。

あなたの好きなことや得意なことを最初から形にできるわけではないかもしれません。しかし何かを創り出す時の精神的な集中力や、心の高揚感は寂しい気持ちや惨めさを忘れさせる力があります。

あなたの孤独をアウトプットする手段を考えてください。それが世に出る有名なものでなければ馬鹿馬鹿しいなどと思う必要は決してありません。孤独な時間を通して「達成した結果」としての形が人に伝わります。

評価や比較は後回しにして、あなただからこそ生み出せる孤独の解釈を見つけてください。あなたの感性や個性に共感、感動、驚く人が現れるかもしれません。もしかしたら人は自らの無力さや不甲斐なさをバネにし、個性や才能を何らかの形で外部に伝えることで、寂しい気持ちや挫折、孤独を乗り越えるのかもしれません。

孤独を昇華するとは、あなたが孤独をありのまま認め、そこから学び、感じ取る作業といえます。

孤独をどう「解釈する」かで、私たちの時間の使い方と感情の在り方は大きく変わります。孤独が与えてくれる可能性は時として意地悪で、寂しさの後ろに隠れていることがあります。
もしあなたが人の輪の中に混ざり続け、それでも孤独を忘れることができないのであれば、是非自分と対面するために「孤独」を活かす機会を持ってください。