一見、「倹約&質素」であると思えるミニマリスト、そしてそれにつながる断捨離・・・
でも、実はより豊かな暮らしを目指した幸せを実現する方法なのです。
物にまみれたあなたからは想像もできないほどの世界かもしれません。
今回はそんなミニマリストの在り方をご紹介します。
断捨離は大切なモノを知るため!ミニマリストに学ぶ7つのメソッド
1.ミニマリストという在り方
宗教やスピリチュアリズム、時代の流行のおかげで、日の目を見ることになったコト・モノは数知れず。
「断捨離」という言葉は、ヨーガの「断行・捨行・離行」から由来しているといわれます。
「~イズム」や「~リスト」という在り方にはたとえ1つの主義であったとしても、人によってのこだわりも様々です。
そして、もちろんミニマリストにも断定なマニュアルがあるわけではありません。
ミニマリストは2011年頃から徐々に知れ渡ったとされています。「Minimum」という英単語は、「最小限・最低限の」という意味ですが、国や文化、人や環境によってその度合いは当然異なります。
ヨーガから由来しており、内的探求に繫がる面があるため、ミニマリストの神髄は易々と体得できるものではありません。
日本は世界的に見ても豊かな国であるため、ミニマリストの在り方には、単に「不要なものを持たない・買わない」だけではなく、自由とその人に見合う在り方が含まれるのです。
つまりあらゆるものに縛られない、自分らしさを出した生き方・・・それを実践するのが「ミニマリスト」であり、そのための手段が「断捨離」であると思われます。
2.執着と依存
物質的な豊かさは、精神的な豊かさとイコールではないことは多くの人が実感していることと思います。
それどころか強欲は身体を酷使し、精神を病ます、活用するよりも手に入れることに執着する危険性があります。
瞑想や断食は、精神統一や心身の統合、身を清める、内臓を休める、自然界に近づくなど、「有難さ」や「満ち足りている」ことを体得・体感することを目的としています。
そして、断捨離やミニマリストも同じ方向のように思えるのですが、中には断捨離とミニマリストを明確に区別されている方もいらっしゃるようです。断捨離は実践することに重点に置き、ミニマリストは「考え方」を大切にしている節があるからではないでしょうか。
しかしどちらのやり方も執着や依存心を失くしながら、身の回りを整理し、結果として身と心が楽になるのです。
大切なのは言葉に振り回されず、主張や主義に縛られず、ご自分に合った行いを続けることです。
そうすれば、誰でも徐々に変化に慣れ、さらに実感することでいつの間にか生き方や感じ方が新しくなっていくものです。
3.無駄な物
身の回りを自分の好きなもので満たすことは、大抵は豊かさを表します。
しかしあなたの玄関先から寝室まで、お気に入りの物や便利な物、流行の物で揃えるということは、大変な労力と投資が必要になります。
好きなことをする、やりたいからするということ自体には問題はありません。
ではそれらは本当に必要なものでしょうか?
例えばぬいぐるみで溢れた寝室。例えば使われることがない家具や電子機器。例えばセールで買い込んで身に着けたことがない洋服。
消費者としてはお金と代価交換をしているつもりでも、実質活用していなければ宝の持ち腐れです。
断捨離やミニマリストの前提は、使わないものや必要のないものは手放すことです。
判断基準として目に入る物の中で、ある程度の期間が経っても使い道や使い時が見当たらない時は、不要だと判断すべきだという方がいらっしゃいます。
それこそ無駄ともったいないの違いを潔く見極めることかもしれませんね。
4.肯定的に減らす
発想や思考の転換から考えてみましょう。
我慢して、ミニマリストだから、断捨離だから、といって物を増やさないという意識ではストレスが溜まります。
しかし様々な場面で「事足りている」意識があれば、面白い物が売られているな、という具合に消化できます。
それが肯定的な意識です。
購買欲をそそるための商法や情報が溢れる現代では、誘惑と欲を目にしながら「いいえ、必要ありません」と胸を張って思うことが大切です。
よく「ベジタリアンの人は野菜しか食べないから栄養が偏っている、持久力がない」という意見を耳にします。
それこそ無知な証拠です。ベジタリアンの人たちは、人間の身体が本当に必要なサイクルを熟知、もしくは勉強されている上で実践されているのだと思います。
また宗教的な理由から食生活により、体質が決まっていることも関係します。
断捨離・ミニマリストだから、という意識ではなく、あなたの生活には不要で、無くても困らないという肯定的な考え方が、人生の豊かさをもたらすといえます。
5.盲目は後悔の元
私たちは実践していることを自慢する、頑張っている自分を褒めて欲しいという意識を持ってしまうものです。
その代表例が自慢話や押しつけがましいアドバイスや、SNSでの充実した生活のアピールといえるでしょう。
何のために実践しているのか?実践する意識がどんな豊かさを生んでいるのか?
きっと私たちは教えられたことに従い、合格点を取ることに慣れてしまった節があります。
そこから脱却しようと様々なことを試しては飽き、失敗しては続かないため、流行は廃れてしまうのかもしれません。
流行のメリットは、それまで注目されなかったモノが、その歴史や生まれた背景とともにスポットライトを浴び、社会で認知され、人々の生活に影響をもたらすことです。
しかし同時にデメリットも生まれ、残念ながら流行ってしまったがゆえに、本来のルーツや教訓がおざなりにされてしまい、いつの間にか実践されなくなり、大切に扱われなくなってしまいます。
そのため質の良いものは老舗の物を選ぶ、値は張るけれど本物を選ぶという指向が大切だとされるのでしょう。
盲目的に何かに手をつけていないと不安、誰かに評価してもらわないと不安、誰かと同じことをしていないと不安。
それらの不安こそもったいない心理です。
あなたが良いと思ったのなら、他人の評価や批判を気にせず、好きなだけ追求すべきでしょう。
断捨離とミニマリストも色んな意見や情報を参考にしながら、あなたにとって役に立つ在り方を見つけ、続けていくことが何より大切ではないでしょうか。
ただ、要らないものは買わないという質素なスタイルではなく、本当に好きなもので揃える・・・というのも立派なミニマリストなのです。
6.大切なものを大切にする
値段の高い物は大切だから慎重に扱う。それは本当でしょうか?
普段使いの財布やとっておきの一張羅の違いは、実はあなたの意識だけです。
巷の値段や評価では決める必要はありません。
あなたが大切だと思っているのなら、どこにでもあるけれど誰かに頂いたから大切だ、一目惚れしたから大切だ、自分にとっては宝物だ、という気持ちだけできっと十分。
断捨離やミニマリズムの素晴らしいところは、私たちがいかに無駄遣いをしているかを知ることよりも、本当に大切なものを実感させてくれることです。
例えば実家にいつもあったお茶碗、子供の頃から使っている布団、家族の形見。それらはどんなに最新で、機能的で、沢山の人が愛用している物と比べようがなく、歴史と想い入れと価値のある物です。
あなたの身の回りと思考を整頓していくとともに、感謝する気持ちやこれまでの人生の歴史や想い出、人との繫がり全てを埋もれさせてはきっと哀しいものです。
7.身軽に自由に最小限に
断捨離やミニマリズムは、所有に対して罪悪感を持つことを提唱しているわけではありません。その誤解がきっと偏見を生むのでしょう。
自由は間違えれば人の迷惑と恥になり、度を越えた妄信は破滅に向かいます。
私たちに大切なことは、バランスを取ること。
1か100かではなく、全体的に見て無理をしていないかです。
身を削ってまで生活を貧相にするよりも、あなたが楽しく笑って過ごせる「最小化」の方が豊かではないでしょうか。
人の心理として、お金や物を多大に持つと、管理しなければならない、守らなければならないというストレスが生まれます。
人に与えることを自然にしている人には執着が少なく、利己的な考え方でケチな人は物に囲まれていても豊かではありません。
もっといえば、次から次へと自己満足を更新しなければならないため、欲はキリがありません。
その強欲な在り方に警鐘を鳴らしているのが、断捨離やミニマリズムといえます。
無理をしているように見えないのに、打ち込んでいる、自然体で実践している人の秘訣に物に対する価値観にあるのではないでしょうか。
なぜ自分がこれをしているのか、を自覚していること。そして実践していることで「足りていること」を実感していること。これに尽きます。
あなたも不要なものを手放せば、または必要な処に真心を持って還元すれば、実に恵まれた生活環境を送っているかを実感することでしょう。
断捨離は大切なモノを知るため!ミニマリストに学ぶ7つのメソッド
まとめ
1.ミニマリストという在り方
2.執着と依存
3.無駄を認めて手放す
4.真の断捨離のメリット
5.盲目なミニマリストのデメリット
6.大切なものを大切にする
7.身軽に自由に最小限に