目に見えない間にも月はちゃんと存在し、夜になればその美しさが発揮されます。全てには原則やパターンがあるように、月のリズムや周期と私たちに関係する7つのポイントについてご紹介したいと思います。
月の満ち欠けでリズムが変わる7つのポイント
静かで女性的なイメージがある月という惑星について、科学的に証明されていることは、実は多くはありません。しかし昔から太陽系の中で、地球と月は一番近い存在であるため、信仰の対象にもなってきました。
また月は地球の住人である私たち人間にも大きな影響を与えるのではないかといわれてきました。
●まずはじめに、月の満ち欠けに関する迷信については、統計的に証明されていないことばかりであることをお伝えします。
・満月の日に交通事故や犯罪が多い
・満月の日に自然分娩の場合に出産が多い
・潮の満ち引きと月の満ち欠けは呼応する
魚やカニの産卵時期は重なることはあり得るようですが、満月の日の事故や犯罪、出産、満ち欠けによる潮の影響は否定されています。
しかし月の存在と満ち欠けが私たち人間を含めた、地球上の生命体に何の影響もないということは、逆に証明されてはいないこともお伝えします。
これらを踏まえて月の満ち欠けについてお話ししたいと思います。
1.陰陽の月
太陽は表面温度が高いことから自ら輝き、太陽系の中心的な存在である恒星です。地球は太陽を公転する惑星で、月は地球を公転する衛星です。太陽系の星々の配置バランスは絶妙なもので、地球上に生物が存在していることがその証明といわれています。
地球の衛星である月は母のような存在ではないでしょうか。太陽はいつどこでも大黒柱のような存在で、あらゆるものを照らす存在。
太陽と月は対の存在といわれていますし、働きそのものは異なるため配置バランスも異なるのではないでしょうか。
マクロビオティックやスピリチュアルの分野でも陰陽の法則が登場します。陽はプラスのエネルギー、陰はマイナスのエネルギーとされ、心身への影響やバランスに影響するといわれています。
しかしここで知っておきたいのは、プラスとマイナスは作用するベクトルのことをいいます。陽気な性格やエネルギーがいつも良いとは限らず、一方方向だけにエネルギーや力が加わるとバランスはとれません。
万物は調和の中に存在し、プラスとマイナスは綱引きをしているようなイメージです。太陽はプラスの働きがあり、月はマイナスの働きがある。
「二極」という言葉は、両極端のものを表します。月は女性性を表し、太陽は男性性を表すということを見聞きしたことがあると思います。
全てには二面性があると解釈した上で、ある程度の分類分けをする時に象徴となるものがあると便利ですね。
それが太陽と月、男性と女性という対の存在があることを二極性を指します。陰の働きは、ネガティブ・マイナスの作用があります。
ネガティブとマイナスという言葉だけ見ると、悪影響だけなのかと思われますが、クールダウン、鎮静、寒冷など抑制を効かせる働きをする役割と解釈します。月が象徴する意味はこういったバランスを取り、落ち着きを促すことかもしれませんね。
2.形
これは一つの解釈ですが、球体・円という形を持っているということは、サイクルを表しているとします。太陽、地球、月のいずれもいつどこに公転、自転していようと「円である」ことは変わりません。しかし時期により地球から見える月の形は異なります。
形にはそれぞれ意味と作用があるとすると、月の満ち欠けには影響があると思えてなりません。
そして月の作用や影響が統計学的に証明されていないことについてですが、太陽は物質的、表面的、物理的な影響を及ぼすのに対し、月は精神的、心理的な作用と影響を持つと考えてみると、なんとなく合点がいくように思います。
なぜ月には満ち欠けがあり太陽にはないのでしょうか?隠れて見えないだけで、影響や作用は働かないのでしょうか?
この問いについては、誰も立証することに成功していませんが、妄想や迷信だけで片付けられるものではないと思いませんか?
月は太陽の光を反射する鏡のような存在で、反射されない部分も月の球体の一部です。丸が満ち欠けするということは、流れを見せてくれる時計のようなものです。天文学や暦学などはその役割を研究し、時間という概念を目に見えるものとして読み解いてくれたのではないでしょうか。
3.満ち欠けの象徴
前項では形には意味があり、その状態には影響があるとお話ししました。ここでは満ち欠けが象徴する意味を分類に分けていきたいと思います。
・真円は満月、満ち足りている状態は興奮、豊かさ、成就を表します。
・反対に新月はサイクルを始める、出発などのゼロの状態を表します。
・半円は満月に向けては宵月、新月に向けては暁月といい、満ち欠けのサイクルの半分を表します。
満月に向けて準備が整いつつある宵月、新月に向けて開放が整いつつある暁月といえるでしょう。月の満ち欠けの状態には全部で30通りの名前があり、自然をありのまま表す日本人の感性が滲み出るものばかりです。
全てをご紹介はできませんが、新月、半月、満月、半月の4つを大きなポイントとし、月齢が30日で、月は月日を数えているんですね。微妙に月齢の誤差はありますが、ごくわずかなものといわれています。
4.満ち欠けとカレンダー
医学的、統計学的根拠がないからといって、参考にするものが何もないということではありません。月の満ち欠けをカレンダーと見立ててみましょう。
・ダイエット計画を立てる
・プチ断食の日を設ける
・1日外出しない日を設ける
・新月の日は新しいことを決めて始める、やりたいことをやり直す
・満月の日は成就したことを感謝する、報告する
太陽も月も信仰対象となった神秘的な存在で、毎朝毎晩違う顔を見せてくれます。日記帳は月齢カレンダーがついているものを購入する、スマートフォンのアプリで月齢アプリをダウンロードするなど月の満ち欠けを身近なものにしてはいかがでしょうか?
満ち欠けを意識すると、不規則になりがちな私たちの毎日にわかりやすい目印ができます。
5.満ち欠けと心
満月の日に犯罪や事故が多く、出産が多いということを別の見方をしてみると・・・
・精神的に注意が散漫する
・興奮状態に陥りやすい
・感情的になりやすい
・積み上げたものが完成する
といった解釈がなされます。
心や精神、魂、志などは形には見えないからこそ、影響を受けて日々変化が感じられます。それは人の言葉、態度、ニュース、天候、温度、景色、音、香りかもしれません。
月の満ち欠けを象徴として、時間の変化や心、精神の波や状態を映す大きな意味での鏡と捉えることができるのではないでしょうか。
太陽は物理的、表面的なものに影響し、月は精神的、心理的なものに作用するとお話しました。まさにあなたの精神と心理のリズムと、月の満ち欠けは時として呼応するのかもしれません。
例えば一週間のうち5日間働くとして、3日目になるとお休みが近づき精神的に頑張って仕事ができるような気がしてきませんか?
ふと見上げたら新月で、精神的にさっぱりしようと部屋を片づけたり、髪を切ったり、ジムに通うようになったり。人の行動は後になってわかることが多々ありますよね。
先読みと振り返ってばかりでなく、一日一日の変化を噛みしめる要素として、月の満ち欠けを眺めてはいかがでしょうか。
6.満ち欠けに合わせて気をつけたいこと
月が心を映す鏡で、満ち欠けに合わせた精神と心理の傾向を読むことがあります。満月は興奮状態、感情的になりやすいため、人とのコミュニケーションに気をつけた方がいいといわれています。
感情的になって本心ではないことを言って相手を傷つけてしまったりするかもしれません。また興奮状態になりやすいために天候が悪い、足場が悪い日の遠出や外出を避ける方もいるようです。
新月は真っ新な状態を表すので、何かを始めるには打ってつけだといわれています。恥ずかしがらずに紙やノートにやりたいことを書き出し、明確にすることで目標や予定を立ててみましょう。
しかし今まで積み上げてきたことや考えてきたことを辞めるタイミングではないともいわれています。冷静が度を過ぎると冷淡になるからです。
結果が出ないことやはっきりとした答えが出ないことがあっても、切り捨てない方が無難でしょう。流れを汲んでいくと、新月までの暁月頃には新しいことを調べ始めたり、集め、満月までの宵月頃には、達成したいことや辞めたいことを考え始めると自然な流れになるのではないでしょうか。
7.お月様の力
日が出ている間、太陽の光は隅々にまで注がれ、世界は明るく、太陽の影響はあらゆる生物に影響を与えます。無条件に日光浴や光合成、ソーラー電気の充電が行われますね。
反対に月の場合は、夜空に小さく見える時もあれば、空の低いところで大きく見える時もありますが、太陽のように直接的な光を注ぐわけではありません。
また満月の日に曇りや雨の場合、少し寂しい気持ちになったりはしませんか?月の満ち欠けが最高潮に達する満月と、始まりを表す新月は特別な意味があるとよく見聞きすることと思います。
満月に達するまでのエネルギー、新月に達するまでのエネルギーが重要で、満月と新月の時刻を越える前にしておくとよい効果があることがあると言われています。
○ムーンウォーター
満月の前後に、ガラス瓶や器に水を容れ、満月のエネルギーを注入します。また新月も同様に行い、その水を飲んだり、身体や植物にふりかけたりします。
太陽のように日中に行動をしていたら太陽光を否応なしに浴びることになります。しかし月の場合は意識して月の光を浴びなければ、月のエネルギーをより取り込むことが難しいものです。
新月の始まりと満月の完成をセットとして、両方のムーンウォーターを活用してみてはいかがでしょうか。
○天然石・パワーストーンの浄化
スピリチュアルの分野だけでなく、宗教や信仰のお守りや装飾品として、鉱物の結晶である天然石には自然界の力が宿っているとされます。
月光欲は邪気を吸う、結界を張る役目やその他の利益が信じられている天然石を浄化する一つの方法です。月の色は白、赤、オレンジ、青、黄金色など様々ですが、基本的に月の光は浄化や純粋さを意味し、作用します。
流水や神社のお水で天然石を洗い、水気を取り、月の光が行き届く窓辺に置くと天然石が吸い込んだエネルギーが抜ける、浄化されるといわれています。
○願い事と叶い事
世の中には引き寄せの法則と呼ばれ、実践を推奨されているものが多くあります。新月に願い事を決め、満月の時までに達成できるように宣言するのがお月様に願い事をすると叶うというものです。
対象や的を月に定め、後押しをしてくれる存在として自分の中に決めることで、頑張れる、導かれるという精神状態を維持することが大切です。
地球を見守る衛星である月のように、あなたのことも満ち欠けを見せながら見守ってくれるような存在ですから、あなたの願いも一緒に見守ってくれることでしょう。
月の満ち欠けは精神的・心理的影響を持つ母性を象徴する存在としてのお話をご紹介しました。季節は巡り、時間が刻々と過ぎていく中、私たちは気づかないうちにリズムを刻んで過ごしているのはないでしょうか。
人は何か目印になるものがあると安心するものです。お月様があなたの人生の道しるべとして見守ってくれると思うと、時にはペースを緩めたり、決断したり、断捨離をしようと思えるのではないかと思います。
月の満ち欠けでリズムが変わる7つのポイント まとめ
1.陰陽の月
2.月の形
3.満ち欠けの象徴
4.月のカレンダー
5.満ち欠けと心
6.満ち欠けに合わせて気をつけたいこと
7.お月様の力