塩が活躍するのは台所だけではありません。日本では古神道や神社神道、仏教にて魔除けや祓いの道具として塩が使われてきました。
調味料として欠かせない塩には、「浄める」作用があることをご存じの方は多いはずです。今回は塩の効果について、盛り塩に焦点を当ててお話をします。
盛り塩の効果を 最大限に引き出すための 7つのチェックポイント
1.塩の役目
塩は厄除けや祓いだけでなく、昔は店先に盛り塩を置くことで、客寄せの縁起担ぎのために使われていたといいます。
・お通夜や告別式の際の清め塩
・相撲の試合前に土俵から塩を撒く
・玄関先や店先に盛り塩をする
・神棚にお供えする
神社神道では土地を清めるために清酒の他、塩を使いますし、儀式の時には必ずお供えされるものです。
○塩の役目
・清浄な状態に戻すこと
・土地を聖別する・神聖化する
・負のエネルギーを予め集め、散乱させない
・邪念や魔を祓う
盛り塩を三角錐、または八角錘にすることにも意味があります。仏教やスピリチュアル、数秘の分野では3や8は大切な数字です。
3の数字は三位一体を表し、ピラミッドの形はエネルギーを一方方向に押し出す強力な形です。8の数字は末広がりを表し、無限や非の打ち所のない方向や形を意味します。
盛り塩は上手く活用すれば災いを退き、魔を祓い、負を吸収することができるのです。
2.塩の種類
塩には大きく分けて3つの種類があります。
・精製塩
海水を分解して作る塩。精製塩を作る過程でミネラルを取り除きますが、粗塩はミネラルを残した塩や粒子の粗い塩を指します。
・再製加工塩
輸入した塩や精製塩にミネラル分やにがりを加えた塩。メーカーが加工し、付加価値をつけ、ブランド化したもの。
・天然塩・自然塩
塩田で作られる塩で、天日塩や岩塩、平窯塩のことをいいます。盛り塩で使うならば、天然塩・自然塩の一択です。
その理由は時間をかけ、自然の流れで作られることにあります。原産国と加工した国や場所が異なるような、意図的に操作され精製された塩はプロセスが不自然です。
自然の力をそのまま「頂き」、「活かす」にはやはり自然の力が凝縮した塩を使うことをお勧めします。
3.家の外で
盛り塩をする家やお店を見て、どのように感じますか?家を守りたい、店を繁盛させたいという肯定的な意見。または邪魔なものは排除するというある意味高圧的なイメージ。
そこに置くだけで効果を発揮してくれるため、人によっては験担ぎや招待を意味しますが、負を祓う役割があり、不浄な存在や低級な波動をよせつけないため、招かれていないと感じる人にとっては脅威かもしれませんね。
実は盛り塩だけではなく、気が進まない場所へ足を運ぶ時、ポチ袋やプラスチックの小さな容器に清め塩を忍ばせることも1つです。
酔い止めのように、気分が悪くなりそうな時に少量の塩を舐めたり、肩に撒いてみてください。あなたに入り込もうとする負のエネルギーや想念を祓うことができます。
4.氣
あなたの家があなたにとっての1番のパワースポットだということをご存じでしょうか?ですから家の中や部屋だけでなく、家の周りは綺麗にしておくことで氣の流れを良くすることが大切です。
盛り塩を玄関先に置いておくことは、ただ負のエネルギーを吸うだけではなく、家を守り土地を清めることになります。清めるということは、正常な状態、あるべき状態に戻すということです。
私たち人間は勝手なもので、お金で得たものは自分の所有物と考える節があります。半分は合っていますが、半分は誤解です。
地球上に住んでいるということは、私たちは土地や家に住まわせていただいています。あなたが住んでいる土地を清め、負の氣やエネルギーを昇華する意識を持つことをお勧めします。
あなたの家の運気を左右するのは、あなたの心がけ次第でもあります。あなたがご自分のテリトリーの足場を固め、整った状態を保つことで、運気も氣の流れもスムーズになり、問題が起こりにくくなります。
また問題が起こっても早期解決に向かうでしょう。
「祓う意識」と「清める意識」を保つために塩は一役買ってくれるのです。
5.家の四隅
盛り塩だけでなく、塩を撒くという行為も1つの手段です。
盛り塩は定位置で効果を発揮してくれますが、一摘みの塩を撒くと即効性があります。
隅にゴミが溜まりやすいように、氣も溜まりやすいものです。家の四隅に定期的に塩を撒かれると効果てきめんです。
なぜなら家を出入りする度、私たちは自分だけでなく、周りの感情や想念を家に持ち帰っているからです。
そういったエネルギーは溜まると厄介なため、一日一日リセットすることが大切です。
朝起きて郵便ポストに新聞を取るついでに、お花にお水をやる際に、家の四隅に塩を一摘み撒いてみてください。
目には見えませんが、毎日続けると緩やかに、気づかない内に氣の流れが調整されます。
土地と家に感謝しながら、塩を撒かれるとより効果的です。
最寄りの神社さんに氏神様が祀られているように、私たちの住む家と土地にも神様が宿っていらっしゃいます。日本では本来神様の前に出る前には、身と心を清めることが必須条件でした。
それを毎日の塩撒きに応用するのです。そうすれば土地の神様も喜ばれ、土地と家に不穏なエネルギーや氣が滞ることがなくなります。
盛り塩だけでなく、こうした1回1回の心がけと行動があなたの周りの氣の流れを左右するといえるでしょう。
6.定期的な手入れ
清潔さや清らかさを保つためには手入れが大切です。服を着替えるように、お花に水をあげるように盛り塩も定期的に取り替えましょう。
負のエネルギーや氣を吸った状態を放置しておくと、ゴミを溜めておくように、盛り塩自体がマイナスエネルギーを呼び寄せるものになってしまいます。
全国各地の神社では、毎月「月次祭」や、季節事の「大祭」が行われます。1日と15日に行うのは、物事を前期と後期、前半と後半に分け、日々を無事に過ごせていることに感謝し、新たに生活を仕切直すためだといいます。
また夏には「夏越しの大祓い」、年末には「新嘗祭(にいなめさい)」が執り行われるのは、季節や時間の都度に心身を改めるためといえます。そういった行事に合わせて、盛り塩の取り換えを習慣にしてはいかがでしょうか。
お寺では年末年始、お彼岸や命日などを始め、私たちの生活に沿った御祭りや行事、会が開かれます。場所によっては、行事の際に無償でお塩を頂くことがあります。
基本的に神社仏閣という場所には結界が張られ、清められています。あなたもご自身の家を清め、魔を祓い、負を寄せつけない意識を真似て盛り塩を置き、定期的に取り換えることをお勧めします。
また気になった時や、「なんとなく」直観が働く時は、盛り塩の効果が薄れている時かもしれません。
そんな時は決まった日でなくても、盛り塩を変えるとよいでしょう。
7.気持ちを込める
どんなことにも、気持ちが入っているか込められているかで結果や出来栄えは変わるものです。
盛り塩や塩撒きにも感謝の気持ちを込めることで、あなたが居る空間は清らかさを保つことができます。
・言われたからやる
・効果があるらしいからやる
このような気持ちでは、何事も面白いほど思い通りにいきません。
〇目的・動機
焦点や的を決めて、塩を活用しましょう。
・土地、家に感謝する
・塩に土地と家が守られるように気持ちを込める
世間にも家庭にも、あなたが意識を向けるだけで沢山の発見や気づきがあります。
盛り塩の効果を最大限に引き出すための7つのチェックポイント まとめ
「足ることを知る」・「感謝する」気持ちを忘れずに、油断して「魔が差す」ことがないように、穏やかな生活を基盤とするために、盛り塩を活用してみてくださいね。