ただでさえ結婚に踏み切るには勢いと決断力が必要なのに、「厄年」が絡んでくると、あなたの決断は鈍ってしまいます。私たちが慣わしとして当たり前と思っていることが、実は迷信だったりすることや、取り越し苦労だったりすることは往々にしてあります。
今回はあなたにとっての結婚を、おめでたく最適なタイミングで迎えるために、「厄年の結婚」について考えていきます。
厄年の結婚で覚えておきたい 5つのポイント
結婚は女性にとっても男性にとっても大きな決断であり、変化ですよね。また結婚は社会的、個人的、精神的、人間的な変化です。配偶者同士が決断することですが、両家の意見や、地域の風習、年齢、健康が影響するものです。
1. 厄年の意味
男性と女性は別々に人生で3度の厄年を迎えます。
・男性は25歳・42歳・61歳
・女性は33歳・37歳・61歳
また、厄年を本厄、としその前後を前厄、後厄で3年間私たちは災いのために備えをしなければならない、と教えられてきました。風習や行事にはちゃんと意味や理由があるように、厄にも役割があります。しかし、厄が災いをもたらすだけか、というと決してそうではありません。
ズバリ厄年の役割とは、人生の3度の大きな節目を迎えるための戒めであり、励ましです。就職や結婚、妊娠や出産、定年退職と人の歴史には段階があります。その都度与えられることもできることも違うため、年齢と経験がものをいいます。
男性であれば社会に出て成長し、立場や役割に身を預け、そして壮年期に入ると、第2の人生を始める、という流れ。女性であれば子を宿すための身体の機能が落ち着くのが19歳頃と言われ、成人を迎えたら結婚と出産のタイミングを意識せざるを得ません
嫌でも時間は過ぎていきますが、年齢とともに巡ってくる役割からは逃げられません。厄年を意識することで、男女の役割と社会で果たす義務、人間としての成熟を課したのではないでしょうか。
ちなみに平安時代から厄年の風習があったとされ、長い歴史がありますが、厄の年に災いが多く起きるという統計は出ていません。もしそういった統計が出ていたら、保険会社は厄年のための保険を作っていたかもしれませんね。
また厄年は陰陽道から生まれた、という一説がありますが、何一つ詳しい説明や根拠がありません。日本は古くから、様々な国の影響を受けてきましたが、間違った解釈や日本の風土に合わない考えも存在します。
厄年は人生の節目を表すという解釈として受け止めれば、厄年の結婚は儀礼的な意味を持ち、より責任と覚悟を持って迎えられるのではないでしょうか。
2. 厄年よりも結婚することの気持ちが大切
前項では厄が持つ意味から、厄年に結婚することに世間で言われているほど神経を使う必要がないことをお話ししました。私たちに影響するのは、迷信や風習よりもやはり「気持ち」だと思います。マリッジブルーや年齢による精神的な波は、特定の時期や目的により起こるものですが、これらも時間が解決してくれます。
「不安」を持つと人間は何をしても疑ってしまったり、いつもならできることにも手がつけられなくなってしまいます。それでも不安なあなたに朗報です。厄落としや祓いを生業とする神社やお寺は、厄年に結婚することで悪影響が出ることはない、とおっしゃっています。
歳を重ねることや厄年を迎えることに不安がるよりも、結婚ができる喜びを味わう方が現実的で健康的です。根拠のない不安に踊らされるよりも、結婚の準備や、身の回りや気持ちの整理を優先させることが、あなたのするべきことではないでしょうか。
3. 厄落としや祓いは背中を押すくらいの役目
それでも不安で仕方がない、周りが厄年の結婚に反対するなどの理由でお寺や神社に足を運ばれる場合があると思います。
一般的にお寺では厄落とし、神社では厄除けや厄祓いを行います。
・厄落としと厄祓いは溜まった厄を取り除くこと。
・厄除けはこれから来る厄を避けること。
どちらも受けたいという方もいらっしゃるかもしれませんし、どちらか一方だけでいいという方もいらっしゃいます。心配な方や、厄祓いや厄よけをしてもらったという既成事実を作りたい方は、ご縁があるところへ行かれてはいかがでしょうか。
4. 方位除け
私たちは厄年にばかり気を取られてしまいがちです。厄年だからというわけではなく、結婚式を挙げる場所や、結婚をする年の吉報を知ることも大切です。風水や陰陽道、ホロスコープ、九星気学の世界になりますが、統計的に見る方向は非常に大きな影響があります。
方位除けは一年の間、あなたに影響する方角や方位の災いを避けることを目的としています。神社で方位除けを受ければ、転勤や旅行、結婚により転居する時の心配事を減らすことができるといわれています。ご自分で吉報を調べることも大変簡単です。
毎年書店に吉報に関する本が出版されていますし、インターネットでの検索も可能です。こういった方位や運気の変化や影響は、「始める時と場所」が肝心です。後から気づいて後悔するよりも、結果的に何事もなくてよかったという方が賢明かもしれません。
5. 災い転じて福となす
結婚は恋人気分から卒業して、相手を生涯の伴侶する新たな人生をスタートさせることです。厄年に結婚することはもしかしたら、より婚姻することの大切さを体験する良い機会だと解釈できます。私たちは不安やプレッシャーを常に抱きながら、それでも新しいことや苦手なことに挑戦するものです。
結婚はやってみないとわからない代表例ではないでしょうか。結婚することで相手と生活をともにし、一人の人を丸ごと受け入れる環境に身を投じることになります。その変化を持つには大変な覚悟が必要になり、厄年を意識することで、より一層の準備をすることになります。
厄年は転換期の証です。若い頃には知らなくて良かった苦労が待っているかもしれませんが、過ぎてしまえば経験値になります。「厄年に結婚なんて」、という取り越し苦労が努力や心がけによって幸福を招くことにもなります。
全てはあなたの習慣的な想いと思考が現実を導きます。誰もが通る道ですから、あまり心配しないで結婚に踏み切ってもよろしいかと思います。日本は元々神道や自然信仰をする国でした。
日々心身を浄め、穢れを落とすことで自然と神々との繋がりを保つためです。そのためには身と心だけでなく、家の内外を綺麗にし、考え方や生活習慣を律することが必要です。それは厄年や結婚にもいえることではないでしょうか。
そして迷信や不安に振り回されず、幸せな夫婦を始められることに誇りと喜びを感じてください。
厄年の結婚で覚えておきたい5つのポイント まとめ
1. 厄年は人生の節目の年
2. 厄よりも心配する方が凶
3. 厄除けと厄落とし・厄祓いで安心する
4. 方位や方角も結婚に影響する
5. 厄年の発想を逆転させる