最近瞑想ブームですが、瞑想ってただ目を閉じて黙って座っていればいいの?とか思っちゃいますよね?かと思えば、どこかのセミナーでは瞑想で集団トラブルが出たとか・・・
瞑想は正しいやり方さえ分かっていれば非常に効果的なものです。ここでもう一度ご自身の瞑想のやり方を確認してみませんか?
気がつくと幸せになっている瞑想のやり方5つのポイント
瞑想ってどんなもの?
■瞑想は頭の中の整理術です
私たちの頭の中は想像以上に散らかっています。私たちの頭の中はつねに「何か」を考えています。ここで紹介する瞑想はこの「考える」行為をやめて頭の中を綺麗に整頓する技術のことです。
・瞑想の仕組み
瞑想は三つの手順を繰り返します。
1.集中:まずはマントラに集中します。
2.気づき:マントラを唱えていると、頭が他のことを考え出します。そのことに気づくのが気づき。
3.「2.」で気づいたことを深く考えようとせず、「瞑想が終わった後にしよう」と後回しにし、手放すことが「棚上げ」
この方法で、散らかった思考をサクサク片付けます。
●瞑想は心と体にいいことたくさん〜瞑想が心と体にいい理由
瞑想を行なっていると神経がリラックスして、緊張していた筋肉やすじがゆるむことで、体の柔らかさがまるで違うことに気づきます。瞑想を続けていると、頭の中だけでなく、心や体に嬉しい変化が現れます。
ストレスに強くなった、よく眠れる、以前より食事が美味しく感じるなど・・・
また、瞑想が上達してくると、凝り固まった部分を、体が自動的に伸ばしたり、形を整えたりと、体の調整を行うこともあります。腰痛や肩こり、耳鳴りや偏頭痛などは頭の緊張で起こっていることもあります。
どんないいことが起こるかわからないから面白い!
瞑想を生活に取り入れている人は、何より「瞑想は楽しい!と言います。それは、瞑想を行うことで自分が元気になっていくことが実感できるからです。
気分が明るくなる、体が軽く感じるなど、いい方向に向かっているのがわかるのです。
瞑想は、私たちの手軽なリフレッシュ法。ほんの10分~15分、じっと静かに「頭の中から」リラックスして、贅沢なひと時を過ごしましょう。
●瞑想のいいところ〜心にいいこと
スッキリ軽やかな気分で過ごせる
ストレスに強くなる
物事をすばやく、深く見抜ける
イライラしなくなる
自分の思考の「悪いクセ」に気がつく
記憶力がアップする
いつものご飯がとっても美味しい
懐かしい、楽しい記憶に遭遇するかも・・・
いつもの風景が、あざやかに、より美しく見える
●瞑想のいいところ〜心にいいこと
血行が良くなる
肩こりや腰痛が和らぐ
ぐっすり眠れる
呼吸が深く、ゆっくりになる
免疫力がアップする
体の歪みが改善される
冷え性が改善される
内臓機能がアップする
肌の調子が良くなる
●瞑想を始める前に
ちょっとドキドキ、緊張していませんか?
瞑想は、特別な場所も道具も必要ありません。いつでもどこでもできます。静かな環境や、安定感のある座布団などがあると、よりスムーズに進められます。
瞑想中は、瞑想の手順である「集中」のために、マントラを唱えます。
瞑想を始める前に、まず「これから頭の中の片付けをするんだ」と思い出せば緊張なども、きっとほぐれ、リラックスできるはずです。
瞑想の作法には全て「理由がある」
瞑想の一連の流れには、体を前屈させたり、呼吸法を切り替えるなどいくつかの「作法」があります。これは、瞑想をよりスムーズに進めるための、より効率の良い方法です。
ただ、「形」をまねるのではなく「なぜこうするのか」を理解しましょう。自分なりに「集中・気づき・棚上げ」の作業ができるようになれば、少しくらい形が変わっても問題ありません。
準備したいこと
締め付けのない、リラックスできる服装で行いましょう座りやすいように、座布団を用意しましょうできるだけ静かで、暗い環境にしましょう
●瞑想の流れ
1.座る【着座】
瞑想の基本スタイルは「あぐら」です。あぐらをかくと、床と体の接する面積が広くなるので、お尻も痛くなくなりにくく、安定して長く座れます。また、床とお尻の間に、二つ折りの座布団などを敷くのもオススメです。より安定感がアップします。安定感を確かめ、より楽に感じるように整えましょう。
姿勢は顎を引いて、背筋をまっすぐ伸ばします。この時点で、開始時刻を時計で確認でしておくといいでしょう。
2.上体を前に倒す【開始前屈】
手のひらを床に着け、お辞儀をするように体をゆっくり倒します。両手はできるだけ前方に伸ばし、額が床に着くくらい伸ばしていきます。
この作法は、肩や膝、腰の強張りをゆっくりと伸ばし、腹部を圧迫して血流を促します。
ストレッチではないので痛くなるほど無理はせず、心を落ち着かせる「開始のお辞儀」というイメージで。動作はすべてゆっくりと穏やかに行うように意識します。
3.ゆっくり起き上がる【起身】
しっかり前屈したら、外部からの情報を少なくするため、目を閉じましょう。そして「私はこれから瞑想をする」と心の中で宣言します。床に着けた手を手前に引きながら、ゆっくりと状態を起こします。
背筋の力を使い、尾てい骨から背骨をひとつひとつ、丁寧に積み上げるイメージで背骨をまっすぐにし、最後に頭を起こします。
4.印を結ぶ【結印】
起き上がったら両手のひらを膝の上に置き、親指と人差し指の先を軽く着けて印を結びます。指先には力を入れずに。眠りそうになったら、指先がふっと離れます。
5.胸式呼吸【通気】
胸式呼吸をします。鼻から大きく息を吸って胸をふくらませ、鼻から勢いよく吐き出しましょう。これを3回くらい行います。
これで、鼻やのどの通りが良くし、瞑想中、穏やかな腹式呼吸をする準備を行います。息を吸うと肩が上がり、息を吐くと肩が下がります。
次の6.には、「肩が下がった」状態で移りましょう。
6.姿勢を整える【整芯】
状態をほんの少し、前後左右にゆらゆら揺すります。これで背骨がきちんと伸びているかを確認し、重心を安定させたり、座り心地を整えます。
ゆったりと揺れるように2~3回揺すって、静かに止めます。また、このとき顔の筋肉を緩めます。穏やかん表情になれたら、瞑想の開始です。
7.腹式呼吸をする【深気】
呼吸を腹式呼吸に切り替えます。ただし、腹式呼吸を気にしすぎるとそこばかり気になって瞑想がうまくできませんから、自分で穏やかな「瞑想の邪魔にならないような呼吸を続ける」のが基本です。
8.瞑想に入る【唱呪】
心の中でマントラを唱えます。息を吸うときに「オーン、ナーム」、吐くときに「スバーハー」と呼吸に合わせてとなえます。マントラに集中して、静かにゆったりと唱えましょう。
マントラを唱えていると、頭の中で他のことを考え始めます。そのことに「気づき」、「今は瞑想中だから、後で考えよう」と、その考えを「棚上げ」。再びマントラに戻りましょう。
9.瞑想を進める【実践瞑想】
マントラに「集中」して、出てきた思考に「気づき」「棚上げ」する。頭の中で、この瞑想の三つの手順を繰り返します。
10.瞑想を深める【境地瞑想】
1~9までが効率よく進めば、瞑想はさらに深く進みます。頭の中が空っぽになり、「しーん」と静かな状態に。
とても落ち着いた、くつろいだ気持ちに。過去の記憶が見えたり、体の歪みなどの「自動調整」が始まったり。
11.瞑想を終える【終了】
マントラを唱え始めた時点をスタートとして、長くても15分以内で終了しましょう。
12.瞑想を解く【終了前屈】
瞑想を頭の中で終えたら、手のひらを床に着け、ゆっくりと状態を前に倒します。そのまま、瞑想から抜けるまでしばらく待ちましょう。
その間しばらく瞑想の余韻を楽しみましょう。この前屈の時間は、とても充実した豊かなひと時です。
13.リラックスする【終了休息】
だんだん瞑想状態から抜けて、通常の状態になってきます。ここまできたら、目を開けて起き上がったり、寝転んだりしてもOK。
●瞑想ビギナーのための5つのポイント
「ちゃんと瞑想できているのかな?」初めは誰でも感じることです。まずは続けてみましょう。不安になる原因のほとんどが、瞑想の各作法の「目的」をきちんと理解できていないからです。
ここでは、瞑想の基本となる「集中・気づき・棚上げ」をより深く理解するための方法やリラックスさせるためのポイントを紹介します。
ポイント1.「集中」のレッスン~マントラに集中するために自分の思考を認識しよう~
「マントラを唱えることに集中」します。
ポイント2.「気づき」のレッスン~思考を客観的に眺めてみよう~
「気づき」は、瞑想中に「自分が考えていること」を認識する作業です。
でも「出てきた思考」を、ついつい追いかけていませんか?それでは、いつまでたっても「棚上げ」ができません。
自分の思考に気づいたら、雲を眺めるように、客観的に眺めましょう。
ポイント3.「棚上げのレッスン」~手強い思考の攻略方を知る~
棚上げが難航する思考もあります。一度棚上げしても、またその思考にとらわれたり、どう頑張ってもなかなか手放せないような手強い思考もあります。
それは、心配や後悔、怒りや嫉妬といったネガティブな思考の数々。
瞑想ビギナーは、この思考につかまってしまうと、瞑想のスピードがグーンと落ち、なかなか瞑想が進みません。この攻略法をご紹介します。
手強い思考1:心配~ 考える「時期」をはっきり示します。
「~になったらどうしよう」というのが心配の思考です。「後で考えよう」と棚上げしても、再び考えてしまうもの。
そんな時は「その時になったら考えよう」と「考える時期」を明確にします。
「今は考えなくていい。でもいつ?」となるので「瞑想が終わったら考えよう」と棚上げします。
それでもまだ心配が戻ってくるなら・・・・「なるようになる」と考えます。これは「どうなるんだろう?」という思考を止める究極のフレーズです。
手強い思考2後悔~ 反省して、スッキリ完結させましょう~
もう変えることのできない過去の一点を悔やみ、いつまでも執着している状態が後悔です。瞑想中、この思考に気づいたら、ビギナーのうちは瞑想を中断して、後悔の内容を紙に書きましょう。
書き出した後悔の文章を、反省の文章に書き換え、後悔を「反省」に切り替えます。するとその「反省」から「今度からはこうしよう」「もう忘れよう」といった現在の発想が生まれ、前向きな気持ちになれます。
手強い思考3~ 視点をずらすと、相手の状況も見えてくる~
瞑想中、「あの人の態度、許せない」と、怒りがムラムラ込み上げてきたら、瞑想は中断。一旦生まれた怒りのエネルギーは、抑え込むのではなく、安全に発散させ解消するのが先決です。
体を動かしたり、歌を歌ったり・・・溜まっているエネルギーをまず消費しましょう。
気持ちが落ち着いたら、怒りのエネルギーを発生させた原因を冷静に見てみます。客観的に眺めると、相手の状況も理解しやすくなります。
「あの状況なら、あの人もああするしかなかったのだろう」という具合になれば、大丈夫。「かわいそうな人だ、哀れな人だ」などと、棚上げできるでしょう。
手強い思考4嫉妬~ 都合のいい「欲」を上手に切り離そう
嫉妬は自分の「欲」が招く厄介な感情。瞑想中も「嫉妬」の思考が出てくると、なかなか棚上げできません。
そんな時は「あの人と、肉体も家族も、仕事も、過去の記憶も・・・人生まるごと取り替えてみる?」と、自分に問いかけましょう。
たいていは「うーん、そこまではいかないかな」と思います。自分が持っている大切なものが見えてきて、羨ましさがスーッと引いていくはずです。
ポイント4.呼吸のレッスン~体を鎮め、緊張もほぐす、大切な「呼吸」
「呼吸」も瞑想中の大事なポイントです。私たちは、頭をフル回転させて活動している時は、呼吸が浅くなっています。ついつい吸ったまま、浅くしか吐いていません。今、大きく息を吸って、さらに大きく息を吐ききってみてください。体がふーっとくつろぐような気がしませんか?呼吸が浅くなっていては、瞑想は上達しません。瞑想をよりスムーズにるため「呼吸法」をマスターしましょう。
呼吸法:腹式呼吸の練習
1.まずは胸式呼吸を行う
肋骨を開閉して行う呼吸。めいっぱい鼻から息を吸います。
2.息を吐き切る
胸を閉じて全部の息を鼻から吐き切ります。少しキープ。
3.肋骨を抑えて腹式呼吸に戻ります
「2.」の「キープ」の状態で、肋骨に両手を押し当てて動かないように固定して、さらに、このままの状態をキープ。この状態で、次の腹式呼吸に移ります。
4.空気はお腹の中にしか入らない
息を止めて苦しくなってから、鼻から息を吸います。自然とお腹だけが膨らみます。「腹式呼吸」に切り替えられます。肋骨を手で押さえているので、胸は開かずお腹だけが膨らむはずです。
ポイント5.準備体操でリラックス~瞑想前の、簡単な準備運動です~
簡単なストレッチのような運動です。リラックス感のある運動で、体を動かし、頭から足の先まで血をめぐらせ、体を気持ちよく伸ばしましょう。
●前屈体操でリラックス
1.体を前に倒す
足を肩幅に開いて立ち、息を吐きながら体を前に倒していきます。膝を曲げて、手の平が床につくまで倒します。2~3呼吸したら、ゆっくりと体を起こします。
2.背筋を気持ちよく伸ばす
息を吸いながらゆっくりと体を起こしていきます。背骨を下から順に、一つづつ積み上げていくイメージ。体を起こしたら両手をゆっくりと高く上げ、息をいっぱい吸い切ります。
3.頭のてっぺんをポン!
指先で頭のてっぺんをポン!とさわりましょう。
4.両手をゆっくりと下げて
息を吐きながら両手をゆっくりと下げていきます。この1~4までの前屈体操を2~3セット繰り返します。
●ねじりでリラックス
おへそをまわすようにして、体を左右にねじります。自然に体を動かしましょう。血行をよくし、リラックス効果も満点です。
1.おへそをまわすように左右にねじる
足を肩幅に開いて、背筋をスッと伸ばして立ち、状態を左右にねじります。腕や肩に力を入れず、自然な動きに体をまかせましょう。
2.手もぶら~んぶら~ん
リラックスして、20~30回ねじります。体操のあとは血行が良くなるので、手の平もじーんとしてくるのがわかるはずです。
気がつくと幸せになっている瞑想のやり方5つのポイント
初めての瞑想はいかがでしたか?瞑想は普段頭の中で渦巻いている散らかった思考を順番に流して手放す、またはその流れていく思考から気づきを得る作業です。
瞑想で頭の中がスッキリして、気分がほっと落ち着いたら瞑想大成功です。瞑想を楽しんでください。