引きこもりと聞いて、子どもが学校へ行かなくなった、部屋から出てこなくなったなどとイメージするかと思いますが、最近では大人の引きこもりも多く問題視されるようになりましたね。
どうして、社会に戻ることが出来ないのか、どうすれば引きこもりから脱出できるのか、原因からその現状に効く処方箋になりうる7つのステップをお話をしましょう。
大人の引きこもりに効く処方箋、原因を特定して幸せになる7つのステップ
大人の引きこもりの特徴は、
「仕事をしていない」
「学生ではない」
「基本的に一人、もしくは家族のみの接触」
「未婚」
「成人している」
と、このような環境に長期間いることを指すようです。
その1.元々の性格に「引きこもりやすい性質」があった
まずは、引きこもる原因を捜すことが第一ステップになります。
引きこもりになる人とならない人がいるのは、元々の持って生まれた性質が関係しています。それは親のせいでもありませんし、もちろん引きこもっている本人のせいでもありません。
素質に対して「不平」を言っても、仕方がないですよね。
引きこもりになりやすい性質とは、特に「不安を感じやすい」というものがあります。
不安を感じやすい性質があるからこそ、人一倍人の愛情を求め、人に嫌われることに恐怖します。
その2.成長する過程で「引きこもり体質」が強くなった
さらに、「不安」に対して敏感な子どもが、親にその性質を理解されずに育てられると、表面的に「良い子」になっても、本心では「不安」を抱えたまま大人になってしまうケースがあります。
親から見ると兄弟同じように育ててきたつもりでも、なぜか一人だけ「引っ付いて離れない」「癇癪を起す」など手のかかる子どもがいると、どうしても「我慢しなさい!」「あなただけ特別にはできません」などと、怒ってしまうこともあるでしょう。
怒られると引きこもりやすい性質の子供は、「嫌われたくない」と思う気持ちでいっぱいになってしまうため、「良い子」でいることを選びます。
そうすることで表面上は、落ち着きのある聞き分けの良い子が出来上がるわけですが、その子の内心で「不安」が解消されたわけではないまま、大人になってしまうのです。
その3.社会にでてから「引きこもりになるキッカケ」があった
学生時代は、何とか「良い子」の仮面をかぶることにより、自分の内側にある「不安」と折り合いがつけることができていたのに、社会にでることにより学生時代よりも激しい不安が、引きこもりやすい性質を揺さぶることになります。
覚えることの多さ、対人関係、上司や親の期待など、あらゆる負担がストレスとなり、本人の気持ちを押しつぶす原因となるでしょう。
そうして仕事を辞めることがキッカケとなり、本格的な引きこもる生活を始めてしまうことになります。
その4.引きこもりの4つのタイプを知る
引きこもる原因には、大きくわけて4つのタイプがあります。その4つのタイプとは・・・
(1)親子関係のトラブル
(2)対人関係のトラブル
(3)世間の評価を気にする傾向が強い
(4)自己評価が高すぎる、または低すぎる
であり、すべての根元は「不安」を感じる気持ちが強いことにあります。
引きこもる原因がどのタイプであるのかを知ることにより、それを中心的にケアすることで、引きこもりの原因を緩和することができ、前に進むことができるようになるでしょう。
その5.引きこもっている人のそれぞれの心境を知る
4つの引きこもるタイプには、それぞれの心境があり、その苦悩を理解することで、引きこもりの現状を打破できる準備ができるようになります。
(1)親子関係にトラブルを抱えている人は、親の子どもに対する期待が強すぎないか、本人が親に褒められたい気持ちが強すぎないか、親の言う通りにしないと不安になる気持ちが強すぎないか、など何に躓きを感じているかをハッキリと認識するようにしましょう。
(2)対人関係にトラブルを抱えている人は、他人とのコミュニケーションをとることが苦手であったり、常に失敗しないか、嫌われないかといった「不安」を感じて、自分の気持ちを伝えらない問題があります。また、友達がいないこと自体に自分がダメだと思い込む傾向が強いことも考えられます。
(3)世間の評価を気にする傾向が強い人は、他人と比べられることにとても拒否反応を示しやすく、社会にでるとそういった競争社会に巻き込まれることが多いため、我慢ができなくなり引きこもりになってしまうケースがあります。評価が悪いと、「人間失格」のレッテルを貼られたような気分になり、激しい落ち込みをみせてしまう場合があります。
(4)自己評価が高い人の場合、自尊心が高く、自らの失敗を認められない傾向が強く、社会にでてミスを犯したり、人に注意されたりすることが我慢できないタイプの人がいます。
自己評価が低い人の場合は、完璧でないとダメだと思う強迫観念に似た感情が、「失敗をすると嫌われてしまう」という思いに発展し、人前にでれなくなってしまうことが考えられます。
その6.「引きこもり」は「悪」ではなく、「病気」「事故」であると捉える
引きこもる現状に対し、「悪いこと」であったり「失格」であるような感覚に、本人もその周囲の人も思いがちですが、この考えは引きこもりの現状を悪化させるだけで、なんの解決にも結び付きません。
「引きこもる」可能性は誰にでもあり、いわば「病気にかかった状態」あるいは、「事故にあった」ことと、同じ感覚で捉えるようにしましょう。
不慮の出来事ですから、なってしまったことを責めるよりも、引きこもった現状をしっかりと受け止めて、そこからどう対応すればよいのかを前向きにとらえるようにしたいですね。
その7.家族と話し合い、本人の希望する社会復帰を目指す
「引きこもる」原因の根底は、「不安」が心に沁みついているからだと思われます。
不安を感じる感受性が強い人こそ、引きこもりやすいし、ネガティブ思考に陥りやすい傾向が強まります。一人でいることを選ぶのは、「不安を感じないようにするため」でもありますが、一人でいても不安を拭い去ることができないのも事実ですよね。
引きこもっている状態が良くない事であるのを一番感じているのは、本人でしょう。
家族との会話から始めたり、リハビリの一環としてカウンセリングを受けに行くことも大切な一歩になりますよ。
本人が希望する形での社会復帰を目指し、焦らないで一歩前に進むようにしましょう。
【まとめ】
大人の「引きこもり」の原因は「不安」である。
とは言え、日常を涼しい顔をして過ごしている人も、世間で成功を手に入れたと騒がれている人たちだって、本心でまったく不安を感じていない人などいないのではないでしょうか。
ともすれば、誰しもが大人の引きこもりになる可能性はあると言えますよね。
ただ、不安に敏感であるタイプと、そうでないタイプによって、引きこもらずにすんでいるだけかもしれません。
世に言う、「鈍感力」を磨くことで、引きこもりの原因になる「不安」を克服できるような気がしましたが、みなさんはどう思われましたか?
大人の引きこもりに効く処方箋、原因を特定して幸せになる7つのステップ まとめ
その1.元々の性格に「引きこもりやすい性質」があった
その2.成長する過程で「引きこもり体質」が強くなった
その3.社会にでてから「引きこもりになるキッカケ」があった
その4.引きこもりの4つのタイプを知る
その5.引きこもっている人のそれぞれの心境を知る
その6.「引きこもり」は「悪」ではなく、「病気」「事故」であると捉える
その7.家族と話し合い、本人の希望する社会復帰を目指す