ストレス・・・主に精神的なことが原因で体調にまで影響を与える苦しい状態ですが、どんな症状であれ睡眠が一番効果的であると言われています。
ストレスを認知している脳を一旦リセットできることが主な理由ですが、その睡眠の取り方がストレス緩和に大きな影響を与えるのです。
あなたの睡眠・・・大丈夫ですか?それがストレスの原因ではありませんか?
ストレスの症状を緩和するには睡眠が一番!5つのポイント
1.ストレスの正体
ストレスとは「慣れ親しまない、不便な、思い通りにならない要素」といえます。そして、それは人の言葉、置かれた環境・状況・立場、情報、評価、思考、感情などに表れます。
ストレスは精神的な要素だけを指すのではなく、体など全ての面において「不快な圧力」がかかっている状態です。
そして、ストレスと睡眠の関係は深く、様々な場面に表れるのです。
・寝具や寝つきと睡眠の質
・生活リズムや生活習慣と睡眠時間の長さ
・感情・思考の癖と睡眠時間の長さと質
・身体と精神の状態と睡眠時間の長さと質
・人間関係と睡眠
これら全てにおける問題を解決する秘訣は、良質な睡眠と適度な睡眠時間です。
・決めた時刻になったら就寝する
・寝具を揃える、睡眠環境を整える
・寝る前は五感と感情を刺激する情報を取り入れない
・寝るまでに日記、メモ、パソコン、スマホなどのアウトプットを済ませる
・寝室の香り、音、色、照明、肌着を心地良いものに替える
どれも今夜から実践できることばかりです。
ストレスがあなたを脅かす理由は、ストレスを野放しにして、不健康な要素や状態に発展させてしまうことがあるからです。
そのような野放しの問題はずっと頭の中に残り、それはあなたの行動に影響を与えます。
表面上の意識である「顕在意識」で考えているあなたには、どのように解決すればいいのかわかりません。
でも、普段のあなたが意識していない「潜在意識」はあなたの理性では考えられない解決法を示してくれます。
そして、その潜在意識が現れるのは睡眠中なのです。
2.睡眠を確保するメリット
私たちは人生の3分の1を睡眠に充てています。それは生命維持に関わることと、人生を豊かにすることの2点のためであると考えられます。
あらゆる生き物にとって水、空気、食物、そして睡眠の質が健康を左右するといっても過言ではありません。
理想的な睡眠時間は成長過程、時期、体質、環境、習慣などによって異なり、働き方、精神の状態、身体の状態も睡眠の質と時間を左右しますが、良質な睡眠が取れているのであれば、たとえストレスが多い環境であっても、そのストレスを睡眠中に上手に消化できるようになります。
睡眠時間を確保することで得られるメリットを挙げていきましょう。
・身体の疲れを回復させる
・感情の安定を取り戻す
・神経の乱れを整える
・五感の乱れを整える
・病状、症状を回復させる
・夢を見る
・モチベーションやパフォーマンスを上げる
・自然の摂理に沿う
睡眠中には様々な調整が働くため、次の日のためには欠かせない生活習慣の1つです。これらを軽視することによるデメリットは以下のようになります。
・免疫力・抵抗力・自然治癒力が低下する
・疲れからミス、事故、誤った選択を犯す
・不眠により不健康になる
・神経系に不調が出る
・身体能力が衰える・鈍る・崩れる
・精神状態が悪化する・荒れる・乱れる
・感情的になり、理性を失う
・感覚麻痺が起きる
・病状・症状・病が悪化する
・昼夜の区別がなくなり社会性、感性、規律、人間関係に支障が出る
みんな、これ自体がストレスになるものばかりですね。
そう、良質な睡眠が取れていないから、ストレスを感じているケースも多いのです。
健康と美容に限らず、できるだけストレスがない生活を実現しようと思えば、良質な睡眠は絶対に欠かせないのです。
3.記憶の整理
本来は、日常的に決まった時刻に就寝し、決まった生活リズムで過ごすことが理想です。身体と精神、神経と感覚などのすべての機能と状態は、体内リズムを安定させることで、正常に働きます。
体内リズムが安定すれば、ちょっとくらい気持ちを乱すことがあっても、流すことができるのです。
そして、その体内リズムとともに大切なのが、脳に蓄積される情報の処理です。
我々は起きている間に様々な経験をして、その情報が脳に蓄積されます。でも睡眠が不十分だと、情報は整理されず脳の中に混在してしまい、その情報を気持ち的に整理できないまま、ストレスがかかる状況になるとそれがいきなり「ブワッと」現れて、さらなるストレス状態を生み出してしまいます。
そこで大切なことは睡眠と記憶の反復、忘却です。
脳で記憶される情報は、短期記憶と長期記憶の2種類に分かれます。
よく使われる物事は長期記憶に収められ、引き出しに整理されているため、すぐに引き出しが可能です。一方で、受験や試験、特定の環境や仕事のために一時的に必要とされる情報は、継続性や実用性がないため、時間が経てば忘れ去られてしまいます。
ただ、中には必要ではないにもかかわらず、ショックを受けるような経験、不快な経験をすると、その記憶が根強く残ってしまうことがあります。
本来ならば忘れてしまいたいのに忘れられない・・・これは偏ったアンバランスな状態です。
しかし、睡眠時間を確保し、質の良い睡眠にすることで、脳内の情報配置は安定します。
更に大切なことは、睡眠は「思考の使い方」を整えてくれるということです。
私たちが生まれてからずっと身につけてきた個性は、継続されてきた癖、パターン、習慣などの意味も含まれ、それが人によっては悲観的な思考回路となり、不健康に繫がる可能性があります。
でも、睡眠はそういった思考システムもコンピュータのシャットアウトのように強制的にリセットしてしまうため、生まれた時のなんの先入観もない状態に近づけることができるのです。
4.感情の整理
「嫌なことは寝てすぐに忘れる」
これは記憶や出来事としては覚えているけど、その時に感じた不快な感情はすでに処理できているので、その不快感を引きずらない健康的な状態です。
ですからよく寝る子は育つというのは、悪いことや悲しいことを引きずらず、健康や平穏に戻る習慣を持つことを例えている言葉なのかもしれません。
本来肉体は精妙さと強靭さを併せ持つため、短期的・一時的な環境の変化には耐え、新しい・未知の経験や環境には順応する機能と耐性を備えています。
しかし私たちのメンタルは常に流動的で、影響され、感化され、変化しやすいものです。
ネガティブ・不快な感情を継続、慢性的に持つことは徐々に心と身体を蝕み、それが肉体にも影響を及ぼします。
そして否定的な「思い癖」は思考パターンとして被害者意識にもつながり、それが行動にも影響を及ぼし、その結果がストレスになります。
負の感情を抱えたまま次の日に持ち越すか、良い睡眠によって気持ちを切り替えるのか・・・その結果の違いはかなり大きなものなのです。
感情が湧くことは自然なことです。でも、負の感情はいつかは発散させる必要があり、処理しなければいけません。
その役割を睡眠が担ってくれるのです。
5.夢を見る時間
夢を見ることは時に現実的で、また多くの場合は抽象的で非現実的であったりします。また予知夢のような不思議な夢を見ることもあり得ます。
心理学において夢は長い間研究されてきましたが、人間の脳については、まだ10%以下の領域までしか究明できていないといわれています。
でも、これまで人もお話ししましたように、私たちが眠っている間、夢によるなんらかの「感情の発散」が行われていると考えられています。
それは肉体活動、思考、感情を一時的に止めて、精神を望むままに表現する時間です。
日常生活では理性であるとも言える顕在意識が優位ですが、危機的状況にある時や必要な気づきがある時は、潜在意識が優位に立ち、それらを比喩的に、象徴的に、夢を遣って本人の意識にメッセージを伝えてくるのです。
夢を見ている間、魂は肉体から離れ、故郷に還っていると表現する人もいます。
この世は目に見える物質のみで成り立っているわけではないため、1日の3分の1はこのように非物質世界に心身を委ねる必要があるのかもしれません。
あなたの生活の中で良質な睡眠を確保することができれば、良い夢を見ることができるでしょう。
その夢はあなたの感情を発散させてくれるかもしれませんし、記憶をよく整理して要らない記憶や情報を見せてくれるかもしれません。
私たちの健康は、肉体、思考、感情、そして精神が安泰であり、調和が取れている状態です。それらがバランスを欠く時に、睡眠の質や時間の確保がバロメーターになるのではないかと考えられています。
是非、睡眠環境、睡眠の時間、睡眠の質を見直し、より良いベッドタイムを、夢をお楽しみください。
ストレスの症状を緩和するには睡眠が一番!5つのポイント まとめ
1.ストレスの正体
2.睡眠を確保するメリット
3.記憶の整理
4.感情の整理
5.夢見る時間